現在20日の日中。

 10日付の日記に書いた、うちのが欲しがっていたネットオークションの出品物がどうにか落札でき、さっき届いた。20年程前の小雑誌4冊。椎名誠が某コラムで扱き下ろしたアレだ。うちのの入札額上限設定ギリギリで決着した物。入札者数1桁。けれどかなりの高値になった。私ともうひとりの入札者で終了時間を延長させつつ競りに競った。私は賭博打ちの素質に欠ける競ると熱くなるタイプであり、上限設定を超えても粘る気で挑み、そこに達する迄に相手が降りてくれた。届いた商品は年月に伴う劣化を考えれば傷みは許容範囲であり、満足のいく物だった。うちのの上限設定額は20000円。ということは、うちのにとって1冊に5000円出す価値のある物だった訳で、届いてからネットで市場価格を調べてみた。……ヒットなし。サブカル誌に強そうな古書店でも、高価買取リストに入っていただけで店に在庫はなさそうである。持っている人のレビューが書かれたサイトもあり読んでみたところ、その人も創刊号は見たことがないらしい。今回手にした4冊が創刊号から休刊(?)迄の全てである。レア物好きでサブカル好きな私としては嬉しい限り。うちのが読んでからじっくり楽しませてもらおう。サブカルに強そうなネット古書店数軒を覗いてみたところ、私が実家に置きっぱなしにしてある本が何冊もプレミア扱いになっていた。青林堂関係のコミックスに希少価値が付いているのは知っていたけれど、驚いた雑誌があった。数号で廃刊(?)になった某お笑い雑誌。確か実家に創刊号と2号はあった筈。あんなものにプレミアが付いていたなんて意外。本は取っておく物だ。売る気はないけど。月刊OUTにもプレミアを付けている古書店もあった。あれは全部捨ててしまった気がする。悔しい。

 散財好きの私が親によく言われていた言葉のひとつに、お金はいつでも役に立つけれど物に代えたら終わり、というのがある。本、音源、貴金属や骨董類には当て嵌まらないのになあ、といつも思っていた。骨董類蒐集の趣味はないけれど。あ、ひとつ寝かせている未使用の皿がある。もらい物のロイヤルコペンハーゲンの限定絵皿。数年では価格高騰しないだろうが、数十年も経てば高値になると見込んでいる。うちのは皿や茶碗の価値を知らないのでもらってきてすぐに、いらねー、と抜かしていた。莫迦だ。寝かせれば高値になると諭して保管している。うちのは莫迦で、私は厭らしい。もらい物なのにいらねー。もらい物なのに将来売ることを前提に保管。どっちもどっちか。衣類にはなかなかプレミアが付かない。付くとすれば、発売直後に完売した物くらい。コスメだと廃盤・限定品はままプレミアが付く。食品だとワインや日本酒などの酒類くらいしか思い付かない。ブランド物のテディ・ベアあたりは判り易くプレミアが付くが、これも骨董扱いか。尤も、プレミアを見込んで物を買うのは莫迦らしい。自分の好きな物を買って、読むなり使うなりしてその後にプレミアが付いていることを知るのが私は楽しい。

 先日、都内某所にてマニア向けの漫画喫茶らしき店を発見した。そこらの漫画喫茶よりもやや高値。正確には覚えていないけれど看板に、稀少本多数、というようなことが書かれていた。本当に稀少本が多くあるのだろうか。「カムイ伝」全巻くらいでそんなことを謳っていたら鼻で笑わせてもらいたい。看板に書く程に在庫に自信があるということは、ちゃんと「最後の世界大戦」を置いてあるんだろうな、と。この「最後の世界大戦」、非常に読んでみたい1冊である。某漫画専門古書店で昔見かけたことがある。気軽に手に取れる書棚ではなく、鍵付きの硝子ケースに飾られていた。100万だかそれ位の価格設定だったと記憶している。が、今調べたら市場価格300万だったことが判明。今もあるのだろうか。もう売れてしまっただろうか。あったところで購入するような金銭的余裕はないけれど気になる。近々、私はひとつ歳を取る。うちのがさっき、欲しい物はある? とメールで訊いてきた。ボディピアスを入れたいというのは却下されたので無しとして、これをねだったらどんな反応をされるのだろう……正座させられて叱られそうな悪寒。そもそも今現在市場に出回っているかどうかも確かではない。手元に来なくてもいい。ただただ読んでみたい。

 昨夜、ネットオークションにて出品されていた某雑誌が3000円強で決着した。私は2000円で降りた。バンド・ブームの頃の雑誌で、表紙と特集が愛しの君のバンドの物。欲しかったけれど3000円の価値は見出せなかった。特集ページも何ページ組まれていたか質問し忘れていたし。愛しの君のバンドは、お世辞にも売れているとは言えない。デビュー当時からコアなファンこそ付いていたけれど、大衆受けはしていなかった。因ってネットオークションに古い廃盤音源やその他グッズなどのレア物が出ると高値になる。それはいい。廃盤物や入手困難な物が高値になるのは当然だと思う。けれど中には勘違いした出品者がいることも確か。現行商品なのに、レア物、と謳っていたり、廃盤、などと虚偽記述をしていたり。1度、現行で初版商品なのにうっかりほぼ定価で落札してしまったことがあるけれど、その出品者は既にこのバンドから離れていて初版が未だ現行だと知らなかったようだし、私も知らなかったので致し方ない。けれどその後、同一商品にプレミアを付けて出品している者を発見。勘違いサンなのか現状を知ってのことなのかは不明。当然ながら落札されることはなく、回転している。衣類等ではまず見ないけれど、このバンド関係の商品や書籍類に入札したり落札した場合、他の入札者の評価欄からオークション購入履歴を見ることがある。皆、似たり寄ったりの趣味をしている。冒頭に書いたミニコミ誌で競り合った相手は、明白にサブカル・猟奇好きの人だった。自分がこういうことをしているので、他者から見た私の履歴の感想も少し気になる。9割方は衣類の出品及び落札だけれど、その中に場違いな物が紛れ込んでいる。私の使用しているIDはうちのと共同で使っている物だけれど果たして複数者が使っている者と見られているのか、それとも同一者が手広く出品・落札していると見られているのか。一番確率が高いのは、人はそこ迄見ちゃいないのでは、だと思っている。

熱発症

2004年1月18日 食生活
 昨日の夕食Mに続き、今日は新宿のIへ。ほうれん草とマトンのカレーを食す。辛い。でも美味い。Iの難点はライスである。私はサフランライスなどの香辛料を混ぜて炊かれた米が苦手なのだけれども、Iには白ご飯という物がない。因って仕方なくナン。ナンはナンで美味しいのだけれど、やっぱり白米が恋しくなる。明日は家でごはんを炊いてカレーにしよう。カレー熱発症の模様。来週はBに行こうと思っているけれどBも白米はない。カレーってなんで1度食べると連続して食べたくなるのだろう。似た感じのシチューやハヤシだとそうはならないのに不思議だ。うちのの買い物に付き合い、カレーを食べて帰ろうという話になり、どこに行こうか相談するも埒が明かず、たまには行ったことがない店で、ということで今日は私が何年も前に数回行っただけのIにしたのだけれど、うちのは最初あからさまにがっかりしていた。ごはんでカレーを食べるつもりだったのに、本格インドのカレー屋だったから。出てからは、美味かった、と機嫌は戻ったけれど。気持ちは解らなくもない。今夜はロールキャベツだと思って楽しみにしていて、いざ夕食を食べようと食卓に着いたらメザシを出されたら誰だってがっかりする。もっと綿密に希望を聞いておけばよかったのかもしれない。

 その後、ミスタードーナツにて店内でのお茶とテイクアウトのドーナツ+コーヒーで無理矢理2000円分の買い物。来週末迄のキャンペーン景品が欲しかったから。今季の景品はボウル3組かパスタ皿2枚かキッチンスケール。どれも猫柄。全部欲しい。けれどキッチンスケールは450g迄しか量れないとのことでイマイチ実用性に欠け、パスタ皿は人気だったようで既に欠品。なのでボウルをもらってきた。可愛い。可愛い物は嬉しい物。ピングーなどのキャラ物もいいけれど、今回のようなシンプルな猫柄は激しく嬉しい。景品がなければミスタードーナツに行く回数は今よりも確実に減るだろうなあ、と思う。もしかしたら景品が気に入っても今後減るかもしれない。ポイントのシステムが変わってしまったから。以前はスクラッチカードで、銀色の部分を削ってポイントが出てきていたのに、前回キャンペーン辺りからスクラッチ形式ではなく、単純に200円で1ポイントとなってしまった。ということは、運次第で簡単に景品をもらえることはなく、欲しければ期間内に2000円以上を飲み食いせよ、ということだ。面白み半減。他のファーストフード店でもああいう景品プレゼントがあればいいのにと切に思う。マクドナルドのハッピーセットのようなオモチャオモチャしたものではなく、ミスタードーナツ位に実用性のある物で。うちの食器類には景品が多い。ティーポットひとつ、ティーカップふたつ、皿2枚、弁当箱ひとつ、カフェオレボウルひとつ、炒飯皿2枚、ラーメンどんぶりふたつがミスタードーナツの物。ティーカップふたつ、硝子のカップふたつ、スプーン類数本は今は亡き住友銀行のバンクー。それ以外の食器の多くはもらい物。自分たちで買った食器は1割もないかもしれない。従って、我が家の食卓に並ぶ食器類には統一性がない。けれどそれで困ったことは特にないので良し。

 帰宅後、うちのと「新・仁義なき戦い」を観賞。主人公ふたりに仁義ありまくりで苦笑。タイトル重視で観れば、主人公は岸辺一徳になりそうだ。キャストはまあまあ豪華。本家は1本目しか観ていないので比較は避ける。まあ、別物として観ればそれなりに楽しめた。浮いた芝居をする役者がいなかったのが良し。問題点はストーリーの構成と安っぽさ。構成に関しては、村上淳・哀川翔・大和武士の役割がよく見えない部分。重要なことをやってのけている割に、主要人物との関わりの根源が不明で唐突さが否めない。安っぽさに関しては、雰囲気がVシネ的というか何というか……。うちの曰く、60点。同意。個人的ツボはストーリーの一部に出てくるキーワードとキャスティングの妙。詳しくは書かないけれど、知っている人が観ればニヤリとなるのではないだろうか。さり気なくカムアウト? ってそれは勘繰り過ぎか。取り敢えず本家の2本目以降をまた見よう。これと同時に「ピンポン」と「人狼」をレンタルしてきた。近日中に観る予定。そのときにレンタル落ち1本100円のワゴンセールに「北京原人」やら「あぶない刑事」やらがあってうちのが欲しがって困った。激しく要らない。それより先に前に私が独断で買ってきて溜まっている「売春暴力団」などのやくざ映画をやっつけねば。「ピンポン」が面白ければ、「ドラッグストア・ガール」を観に行くかもしれない。今はきっと松尾スズキよりも宮藤勘九郎の方が稼いでいるんだろうなあ。

 ここんとこ、人と話しているといろんな人の口から、金が欲しい、一発当てたい、という言葉が出てくる。うちのが語る脳内一発金持ちプランはイリーガルなのでさておき、先日友人から出てきた一発話。近頃、家計簿をPCでつけている主婦が増えている。ふむ、私も似非だけれどそのひとりと言えるだろう。その主婦らはレシートを見ながらいちいち入力していくのは面倒臭かろう。確かに面倒だ。そこで考えたのだが、レシートにバーコードをつけてPC外付けのPOSを発売してレシートのバーコードから一発入力できる物を開発・特許取得・発売すれば当たるのではなかろうか。……無理だと思うよ。これはイケル! と思っていた友人に何故私が無理だと思ったかを解説。その方式だと内緒の買い物やヘソクリの作成や明細を書きたくない買い物の内容が露になるから。具体的なところで、例えばコンドームやタンポンを買ったとする。最近のレシートはよくできたもので、商品名迄打ち出してくる。それがそのままトレースされて家計簿に書かれるとなれば、うすうす、だの、ユニチャームスーパーサイズ、だのと入力される。これは嫌だ。少なくとも私は嫌だ。この手の物は、生理用品、程度にしか書きたくない。因ってそんなPOSは無用の長物。友人はがっかりしていた。一発とはユーザの身になって考えねばならないことなのだ。サイズを変更できる落し蓋とか。個人的に特許製品で最も欲しいのはドクター中松のジャンピング・シューズ。アレはどこで売っているのだろう。一般的な靴屋は勿論のこと、ハンズや王様のアイデアでも見かけたことがない。あれはローラー付のスニーカーなどよりも非常に楽ちんそうで欲しくて仕方がない。

BGM/アルバム「怪人二十面相」
 現在、18日になったばかり。

 先日、芥川賞と直木賞が発表された訳だが……。賞の性質が毎年変わってきているようで悲しい。特に芥川賞。作品の質よりも話題性優先。出版不況もココ迄きたか。直木賞。大沢、頑張ったな。というのが正直な感想。大極宮ウハウハ。かつてはライターの上がりは作家と言われたものだが、今はライターの先に作家があり、その作家の上がりはプロデュース業なのかもしれない。宮部・京極のW受賞は昨今のエンタテインメントな文学作品はミステリしかないと印象付けられたような。私はミステリ愛読者だけれども、何だかなあ、と思わせられた。ミステリ以外に娯楽的な文芸が皆無かのような。うちのも私も元々出版業界の人間であり、自然と今回の芥川賞・直木賞について話になった。個人的意見。受賞作は放っておいてもそこそこ売れるだろう。質に関わらず。ならば、敢えて売れ線の作品・作家に与えずとも、もっと地味な作品・作家に与えられた方が業界活性化に繋がるのではなかろうか。特に直木賞のふたりは出せばヒットになる人気作家。今更、箔も要らなかろう。芥川賞に関しては……。作家に必要なものはアイドル性か? どこぞの文学誌の新人賞じゃあるまいし。作品にケチをつけているのではない。選者にケチをつけているのだ。

 今回受賞の4作品は全て未読。でも一言言いたい作品がひとつ。作品名は敢えて伏せて、タイトルにピアスがつくアレ。物事について、間違った認識に基づいて書かれた作品に賞を与えるというのは、著者もさることながら選者の質の低さも伺われる。昨今、ピアス熱が高まっている私は、某巨大掲示板某板某スレを隅々迄読んでおり、当然のようにこの作品の話が出てきていた。そして叩かれていた。叩かれている原因は、センタータンへのピアッシングについての著述である。この作品内で行われるセンタータンへのピアッシングでは、ピアッサーを使用しているらしい。SMグッズも置いているピアスショップにて彫り師がピアッサーでピアッシングとは……。どうもピアッサー=ピアッシング施術師という文脈ではないようだ。彫り師がピアスショップにてピアッサーでピアッシングというのは、騎手がカジノにてパドルでチンチロ並みにへんてこだ。またタンなどではなく、舌ピと書かれているとか。買う価値はなさそうなので1度立ち読みでもしてみるか。某スレは正しいピアッシング及びピアスについての知識普及に励んでおり、ピアッサー使用はまず叩きの標的にされる。イヤロブへの使用は推奨こそされないもののセーフの扱い。基本的にピアッシングにはニードル使用が理想とされている。スタジオでのニードル>セルフでのニードル>>ピアッサー>>>(越えられない壁)>>>安全ピンやマチ針。巷で舌ピと呼ばれるセンタータンへのピアッシング、同じく臍ピと呼ばれるネイブルヘのピアッシングは、流行っていることに反してかなり難しい。タンは裏側に太い血管が数本存在しており、それらを避けて真っ直ぐにピアッシングするのは素人には至難の技。ネイブルは排除率の高い箇所であり、カーブドバーベルやリングが基本。簡単に入手できるピアッサーの殆どがストレートのキャッチ式であり、タンやネイブルへのピアッシングには不向き。キャッチ式については洗浄が難しく不潔になり易いことから、ボディピアス愛好家には敬遠されている。洗浄に関しては個々のやり方次第でどうとでも……というのが私の考え方ではあるが、やはりタンやネイブルヘのピアッサー使用は如何なものかと思う。確かに問題なく完治してしまう人もいる。けれど安全性を高めたければ正しいピアッシング方法及びピアスを用いるべきである。で、タイトルにピアスがつくアレ。作者が若いこともあり、読者も若年者が多かろうと予想される。ボディピアスという趣味は、悲しきかな社会では異端であり正しい知識所有者は少ない。作品を読んで、気軽に市販の舌用と謳われたただ長いだけのイヤロブ用と何ら変わりのないピアッサーで空けてしまう人の存在が気になる。読む→恰好いい→セルフで舌ピ。ってのが絶対に出てくる。断言。当然、そんな奴はセンタータンなどと言わず、舌ピ。莫迦。医師法17条の話はさておき、ピアススタジオの存在を知らず病院で空けるなら安心と思っている者も少なくない。セルフよりも病院の方がいいというのには、条件がつく。使い捨てでニードルその他の器具を使っていること。ピアスガンの使い回しをしている病院で空けるくらいなら、セルフでピアッサーを使った方が、まだ衛生面では安心だと私は思っている。

 友人が先日病院でピアスを空けてきた。どのように空けたかは聞いていないが、彼女からのメールを読んで病院の質は見当がついた。左右イヤロブにひとつずつピアッシングをした数日後、彼女は右耳にもうひとつピアッシングしに、その病院を訪れた。ファーストピアスを選ぶにあたり、気に入った物がなかったらしく、数日前に空けたときのファーストピアスを使い回したらしい。そしてその数日前に空けたホールには、彼女が持参したピアス。イヤロブへのファーストピアスに多く用いられている物は16〜14G。彼女が持参したピアスは、送ってもらった画像から判断するにファッションピアスであり22〜20Gと思われる。ピアスホールは大きい方が完治が早い。要らぬお世話と解っていつつも、彼女のホールの完成が無事にできるか気になる。

 こんなことを書きつつも先日イヤロブにピアスホールを作るにあたり、ピアッサーを使用した私。左イヤロブにつけた金のファーストが気になっている。このファースト、斜めになっているのは自業自得であり、弄らない方がいいと承知しつつも移動を願って真っ直ぐのホールになるといいなと願いつつ裏側から調整を試みたりしているのはともかく、どうもホットソークができないらしい。一昨日、近所の薬局に洗浄用の薬用ハンドソープとホットソーク用の生理食塩水を買いに行った。そのときレジにいたのが顔見知りの薬剤師さんだった為、金とチタンが塩で劣化するかどうかを訊いてみた。傍にいた別の薬剤師さんが答えてくれた。大丈夫ですよ。なら安心……と店を出ようとしたところ、顔見知りの薬剤師さんと答えてくれた薬剤師さんの会話が聞こえてきた。メッキはダメだけどね。レジに戻って再質問。チタンはメッキだろうとなんだろうとOK、金はメッキだと塩で劣化するとのこと。私が先日つけたファーストは安物であるが故、恐らくみっつ全てメッキだと思われる。右のチタンふたつを入れているホールはホットソークできるだろう。左は……。こまめに洗浄をするのは当然として、早々にチタンなりサージカルステンレスなりに交換した方がいいものかどうか悩むところ。Nにでも電話して訊いた方が早そうであるけれど躊躇っている。どうせなら行って左イヤロブにあとふたつ空けてもらって、ついでに相談もしたい。特に空けたいと思っている位置の一箇所が、排除且つ軟骨に掠る危険のある箇所であり、セルフで空けるのは少々不安なのだ。相談するなら早めの方がいいに決まっているけれど、明らかにセルフでピアッサーでというピアスを付けたまま行くのも憚られる。それにどうせなら軟骨部分への相談もしたい。取り敢えず来月末迄は今のホールを育てることに専念するのが賢明か。
 現在18日。

 昨夜の夕飯はハワイアンな雰囲気のカレー屋M。近所でありつつ行ったのは初めて。うちのも私もカレー好きではあるのだが、このMは以前某BBSにて賛否両論が書かれており、私はその否が引っかかっておりなかなかいく気になれなかった店で、先日友人にまあまあ美味しかったよ、と聞いたことでやっと行く気になった。アルコール類が充実している所為か、夕食時と思われる時間帯よりも後に行ったのに満員御礼の混み具合。青襟連中、うるせえよ。というのはともかく。まずメニューが面白かった。肉 ¥?。なんじゃこりゃ? 時価? こんな期待を持たせる書き方をしているということは所謂まんが肉であると脳内断定。そのうち注文してみよう。今日食べたサブメニューは鴨の焙り。予想外に美味い! カレー専門店なのにメインメニューのところに鴨丼と思しき物があって、これにも少し笑いを誘われた。私が注文したのは辛さ0の8分盛、うちのが注文したのは辛さ3の普通サイズ。最大の問題である味。問題なし。美味いには美味いが、病み付きになる程でもない。近いので、ちょっとカレーを食べたくなったらまた行くか、というくらい。うちのと私の外食カレーの基準は新宿のGである。そこと比べるとメニューは豊富だけれど、あそこのカレーが無性に食べたい! というレベルでは……。店員さんの親切さは圧倒的にMに軍配が上がる。辛さについて、量について、実に的確で親切な回答をしてくれて気分良く食べられた。昼間はバイキングになっているこのM。今度はランチタイムに行っていろいろ食べてみようか。

 私の行動範囲のメイン都市は新宿であり、ランチタイムにバイキングをしているカレー専門店は知っている限り2軒。カリーで有名なNとアルタ裏のI。ゆっくりと食事を楽しみたい人にはN、本格的なカレーを多種楽しみたい人にはIが適切かと。私はIの方が好き。何故ならマトンやグリーンカレーがあるからだ。Gにマトンカレーがあったら毎日でもGに通いたい。また西口のB。ここにもマトンがある。Bも美味しい。系統としてBとIは近い。それに比べてNは上品。Nに行くなら1階か地下の喫茶店の方がいい。いつの間にかNの地下のレアチーズケーキがなくなっていることに気付いたときはかなりがっかりした。あのブルーベリーソース、美味しかったのに。チーズケーキも多様化してきて嬉しい限りだけれど、逆に昔Nにあったような昔ながらとも言えるようなレアチーズケーキが減ってきている気がする。残念。それでもカリーがウリのNはカリーよりもケーキ類の方が食べる価値があるような……。

 うちのも私もお気に入りのカレー専門店G。いつだったかひとりで行ったときに作り方を訊いたことがある。当然ながら教えてはくれなかったが、毎回作るのではなく減ってきたら各種諸々を足しているとのこと。この回答だけで満足。家で作るカレーはこれができない。外食にあたり、代々秘伝の〜〜、というような話を聞くと私はそれだけで嬉しくなる。〜〜、はルーでもタレでも何でもいい。最初に作ったタネを寝かせて育ててと大事にしている感じが好きなのだ。その店の伝統と誇りを感じる。それでも不味かったり新鮮味がなかったりしたら論外な訳だが。家でその手の物を作ろうと思ったら何だろう。糠床か味噌あたりか。糠床は漬物嫌いの私にはちょっとアレだし、味噌は……果たしてどうやって作るのだろう? 調べてみようか。面倒だな。いいや。場所も取りそうだし。でも自家製の味噌で卵黄漬けを作ってみたい気もする。それに卵の殻を割るのが下手な私が、卵黄漬けを毎回失敗なく作れるかどうかが最初の問題だ。1度市販の味噌で試してみようか。昔Dという呑み屋で酒の肴に食べた卵黄漬けと同じ、せめて似た物が作れるだろうか。そしてアルコール禁忌となった私が、素面でそれを食べて美味しいと思えるかどうか。試しに市販の味噌で作ってみて美味しかったら、その後で自家製味噌の作製について考えよう。

 とまあ、昨夜はMで夕食を食べ、その後近くのセブンイレブンへ。私の中でのコンビニ中華まんナンバーワンは昔からセブンイレブンのあんまんなのだ。因って、あんまんを買いに行った訳で、レジであんまんを頼みバイトであろう店員のニーチャンが紙袋に入れようとしたところ、他のバイトであろう店員のネーチャンとオッチャンの会話が聞こえた。あんまん、もうできてたっけ? いや、さっき入れたばかり。入れたばかりというのは、スチーマーにということだろう。レジのニーチャンはその会話が聞こえているのかいないのか、トングであんまんを挟んで紙袋へ……というところで、やっぱりいいです、と私たちは店を後にした。できあがっていない中華まんを売るってのはどういうことだ。腹立たしいったらありゃしない。ネーチャン・オッチャンも会話でできあがっていないことが確認できたのなら、聞こえているかどうか不明なニーチャンに教えに行け! 苛々しつつ歩いて近所のスーパーへ。シュークリームか何かを買おうと思ったのだけれど、まだ〜円引き乃至半額シールが貼られていなかったので何も購入せずにスーパーを出たところ、後ろから知らないネーチャンに声をかけられた。唐突に、私、ライターなんですけどあのスーパーはどうですか? などと訊いてくる。は? 舐めてますか? 取材したけりゃ名刺を出すのが当然の礼儀である。相手の身分を訊く。某新聞系列の雑誌の取材でなんたらかんたら。身分を訊くってのはだな、名刺を寄越せってことだ。そして某新聞系列であろうとなかろうと雑誌名をちゃんと言え。仕事の仕方を知らない素人か。適当に答える。そしてそのネーチャンが去り、うちのと歩きつつ会話。うちの曰く、あんなに丁寧に答えることないのに。雑に答えたつもりだったが、それでもうちのにとっては丁寧の範疇だったらしい。うちの曰く、あそこは某宗教団体の系列で信者である自分はあそこで買い物しなきゃいけないんです、とでも答えれば良かったのに。確かにその回答は面白い。面白いけれど、折角便利な場所にできた長時間開いているスーパーに悪評は立てたくない。嫌いな方のスーパーに関して訊かれることが仮にあれば、その回答にしよう。面白いから。

BGM/アルバム「修羅囃子」
 現在18日。

 去年の後半、私のPCデスクトップには愛しの君の画像を使っていた。これがうちのから悪評紛々。仕方なく今、私のPCデスクトップは玉置勉強のサイトから拾ってきたイラストで飾られている。イラストの詳細。背景は暗い青。右上に英短文。メインは全裸でナニしている女の子。体のあちこちに機械彫りと思われるタトゥとボディピアス。……この絵についての詳細を確認しに玉置サイトに行き、30分程雑記に読み耽ってしまった。やっぱりこの人、面白いなあ。けれどデスクトップにしている画像の詳細は得られず、女の子の下にいる男性については省いて続けて自分で解説。タトゥは柄や大きさが全て違い説明が面倒なので場所のみ。左右二の腕・右鎖骨下・左肋骨部・下腹部・恥丘。ボディピアスは、左イヤロブみっつ(ひとつCBR)、左右ニプルにCBR、センタータンにバーベルひとつ、ネイブルみっつ(上部にリングふたつと下部にサーキュラ・バーベル?)、フッドにバーベルふたつ(ひとつサーキュラ・バーベルかも?)、クリにサーキュラ・バーベルひとつと種類不明の物ひとつ、左右アウターにCBRふたつずつ、フォルシェにCBR。フォルシェを除いては、私の理想に近い感じ。何故いちいちこんな説明をしたのかというと、私のピアス熱に玉置の影響が強いと思われるからだ。

 高校時代にイヤロブにひとつずつホールを空けたときは、ピアスにただのファッション的意味合いしか持たせていなかった。あくまでイヤリングの代わり、である。それがどうしてこうもボディピアスに興味を持つに至ったのかを思い出してみた。いつどんなきっかけで知ったのかは記憶に残っていないけれど、玉置の漫画を知るより前にボディピアスに関する興味は見つけられないので、きっと玉置の影響だと思われる。玉置勉強は主に所謂エロ漫画を描く漫画家である。ストーリー性もあり、無駄な巨乳を描かない点も気に入った。玉置の漫画でストーリー性が特筆できる作品は、やはり「恋人プレイ」だろう。現在は廃盤か? この漫画はかなり昔のものであり、玉置の著作はどれも実家に置いてきてしまったのでストーリー詳細は覚えていないけれど、切ない話、という印象は残っている。でまあ、絵柄もストーリーも気に入ったらその作者の作品を読み漁る癖のある私は、当然ながら玉置の作品をいろいろ読み、その中で気になったのが主要登場人物の多くがつけているボディピアスだった。

 ピアスといえば耳朶、という固定観念がが覆され、特に見えない・見えにくい場所へのピアスがとても気になり始めた。ピアス熱発症の1回目。そのときはいろいろ想像したりしていただけで、痛みへの恐怖が先に立って現実に空けることはしなかった。その後、スタジオの存在を雑誌か何かで知り調べ、行ってみたことはあるけれど店内をざっと見ただけで黙って帰り、今回発症2回目。その間に多少の知識はつけたけれど、その知識を棚にあげてイヤロブへのピアッシング3箇所。これで気が済むか、と思ったけれどやはりニードルで空けてみたいという気持ちが残り、もっといろいろと調べてみた。奥が深い……。例えばピアッシングという行為を実行するにあたっての考え方ひとつとっても、若気の至りから自傷行為の発展形から性衝動の発散迄多様であり、ほぼ十人十色の気配。また空ける方法・空ける箇所・ケアの方法も同じく。ここ数日で私のピアス知識は数十倍は増えたと思われる。逆を返せば、先日ピアッシングしたときは無知同然。そして調べれば調べる程に欲求が高まる。そして欲求の中身も目まぐるしく変わる。けれど多数のピアッシングを施すにあたり、大切なのは計画性と学んだので慎重に。ホール作製はペットを飼うようなもの、と書いていた人がいた。深く反省。10年前のホール、完成していて扱いがいい加減になっていた。今後はちゃんとケアしよう。肉芽について、金属アレルギーについて、ボディピアスの知識を得るに従って多少詳しくなった。完成したホールでも安心してはいけない。近々、一気に洗浄しよう。私の持っているピアスは煮沸による滅菌はできない素材が多そうなので洗浄。勿論、ホールそのものも洗浄。

 新規作成ホールの部位についても変更あり。ニプルとフッドとヘリックスは変わらないけれど、インナー・アウターは要らないと思うようになった。センタータンは匂いが気になり始めたのでもう欲求はなくなった。そしてマディソンとネイプに空けたくなった。マディソンやネイプに空けている人の多くが、これ何? と訊かれるらしい。回答は多種多様。喉から通していると答えている人もいれば、医療器具の一種と答えている人も。こういう嘘をつくのはさぞかし楽しかろう。私ならマディソンとネイプに同時に空けて、前と後ろで通している、と答えて訊いてきた人を痛がらせたい。しかしながら、恐らく私の肉付きではマディソンもネイプも無理。残念。チェストも色っぽいと思うのだけれど、マディソン・ネイプと同じ理由で無理そう。巨乳、いいなあ。いや、巨でなくとも貧でなければ……。リストは小動物に弄られそうで危険だ。そもそもマディソン・リスト・チェスト・リスト全て排除率が高く、それを思うと例え可能であっても二の足を踏んでしまう。で、今非常に興味を持っているのがアームピット。夏にチラッと見えたら可愛かろうなあ、と。アームピットについては触れいてるサイトが少なく排除率の高低は不明。肉付き次第のような気がする。動かすことが多い箇所であり、完成迄の手間や時間が気になるところ。そんなこんなと考えていてもボディピアスに否定的なうちのは快く、いいよ、とは言ってくれない。ここ数日、ずっとピアスの話ばかりしている私に、うちのがボディピアスを空けるにあたっての条件をふたつ出してきた。

・セプタムに空けること
・今以上にホールを増やすならお前が好きなことを好きなようにしていると見做して、俺も好きなことを好きなようにする
 セプタムは……と思っていたけれど、つけるピアスの種類によっては外からは殆ど見えないことが判明。思い切るか? それ以前の問題。慢性鼻炎の者がちゃんとセプタムを完成させられるか。難しいだろうなあ。後者の条件は問答無用に恐怖。うちののしそうな、好きなように好きなこと。インドやアムステルダムでならアレだけれども日本ではアレなことでありそうでいやはやソレはもう勘弁願いたい。うちのと一緒にいる限り、物理的に困難そうなマディソンなどは除いても、ニプルやフッドも無理そうである。現実的に考える。左イヤロブにあとふたつ、左右に散らしてへリックス数個とトラガスひとつとスナッグ2〜3個。イヤロブのホールのうちふたつはオータビルに……といったところか。イヤロブふたつはいいバランスを思いついたときに空けるだろう。へリックス・トラガス・スナッグはどうするか。肉芽発生と軟骨部分であることへの恐怖心がまだ強い。恐怖心が欲求に勝ったら空けるだろうな。恐怖心が勝る前にピアス熱が冷めた方が、後々生きていくには不便がなさそうなのは解っている。

BGM/アルバム「見知らぬ世界」
 現在、17日夕方。

 諸々あってさぼってました。ここんとこ具合が良くて、快方に向かっているなーと思いきや、一昨日の夜にちょっとごたごたがあり、一気に振り出し以下に戻る。やっとこさ安定しつつも、未だ些細なことで不安定になったり。相手が何の気なくなしたことと解っていつつも、トラウマが刺激されて気持ちがどん底まっしぐらになったり。個が確立していない人間は、他者から粗末に扱われていると認識してしまうと自己の存在意義を疑ってかかり、心身を傷付けたくなる衝動に駆られ……。我慢したけど。そんなこんなでいつになったら安定することやら。15・16日は後日書くとして、今夜17日分の日記から再開の予定。空いたふつか分は近日中に。恐らくピアスの話ばかりになりそうな悪寒。
 今日、この日記を見て驚いた。ご丁寧に年始迄遡って誤字脱字しまくりで服装とメイクが書かれていた。記憶なし……。マイスリーの小人サンの仕業に違いない。書く事項が増えて面倒だけれど、これで少しは入浴回数=身綺麗にする為の気配りをする張り合いが出るかも、と続けることにする。昨夜も入浴をした。中1日。私にとっては凄い頑張り具合。入浴したのには理由がある。うちの近所では毎週火曜が不燃ゴミの日。ピアッサーは不燃ゴミ。因って昨夜中に使ってしまいたかったのだ。けったいな完璧主義の私は、可燃でも不燃でも何でもゴミを捨てに行った後に、同種のゴミが家の中にあるのが堪らなく嫌で仕方がない。うっかり居間のゴミ箱の中身を捨て忘れた、空き缶をガスコンロの裏に置きっぱなしにして忘れていたなどという場合、次のゴミの日を待たずにすぐさま捨てに行ったりする。この心境はうちのには未だに解ってもらえない。部屋の散らかりや汚さについてはうちのの方が私の100倍は煩い。けれどちゃんとゴミとして纏まっているならば、ゴミの日に少々出し損ねるくらいは平気らしい。

 昨夜はうちのとじんわりした喧嘩。原因。
・うちのの風邪が悪化したのを完全に私が昨日の日中に買い物につき合わせた所為にされたこと
・帰宅後、夕食時以外は私がずっとPCに張り付いて調べ物をしていたこと
 前者に関しては非常に遺憾。元々休日に出掛けたがるのはうちのである。余程いい買い物をするとか美味しい物を食べたとかそういうことがない場合、うちのは不機嫌になって帰ってくる。出掛けたがりのクセに暑さ寒さと人込みを嫌うのだ。昨日は私の買い物に付き合ってもらった形ではあるけれど、極力待たせたりしないように頑張った。出掛ける場所の希望は前以って伝えていたし、風邪の悪化を心配するくらい具合が悪ければ出掛けたくないと言えばいいのに。後者に関しては私が9割方悪い。けれど集中し始めると止まらなくなる私の性分はうちのも知っていることであり、近くにきて欲しければ一言声をかけてくれればいいのに。折角の連休だったのにちっとも気遣いがなかった、と迄言われた。……。1日はできなかったけど、他の日はちゃんと昼食・夕食共に簡単だけど作ったし、足腰が痛かったけれど快く出掛けたいという要望にも応えたし、出掛けるにあたって着替えやメイクで待たせもしなかったし、私の買い物はかなり急いだし、何が足りなかったのかさっぱり解らん。何かして欲しいときはちゃんと言葉で伝えることが大切である。阿吽の呼吸なんて幻想。

 で、うちのが就寝した後に入浴してスキンケア・ボディケアをして右耳に一気にピアスホールをふたつ空けた。トータル5つのピアス。何処から見ても、おまい無職だろ? 状態。誰かにこう問われたら、仰せの通りでございます、と答えるしかない。本来の目標はトータル7つだったけれど、左に新しく空けたのが相当に斜めになって後ろ側が元々のホールとかなり近くなっており、表から見たら中間地点にもうひとつ空けられそうだけれどキャッチ式ピアスの使用を考えると無理。左右のどちらかの軟骨の真下辺りにいけそうな気配はあるけれど、そこに空けるとなると耳の輪郭ギリギリの位置になり、体が排除の方向に向かいそうで腰が引ける。軟骨は避けたいし、やはり5つで終了か。……耳は。某巨大掲示板某板のピアススレを今読んでいる最中であり、へリックスに空けたい欲求が沸々と沸いてきている。後、ニプルとフッドとラビア。けれどもうちのは耳朶は未だしもボディピに良い感情を持っておらず、むしろ嫌悪感を持っている模様。我慢が賢明か。上記の沸々欲求箇所は排除率も高そうだし。ピアススレを読んで初めて知ったこと。ピアスホール安定迄のオキシドールなどでの周辺殺菌消毒は余り良くないらしい。薬用石鹸や薬用ボディソープを泡立てて空けたピアス付近に数分つけて少しピアスを動かして中まで綺麗にして洗い流すのが良いのだとか。今回はこの方法でやってみよう。しかし時の流れを感じた。私が10年程前に病院で空けたときは、オキシドールでの周辺殺菌消毒を勧められた。ボディピ屋が浸透してきて、より良い方法が日進月歩で模索されているのだろう。因みにこのピアススレでは他者に空けてもらうならボディピ屋、セルフならニードルの使用を推奨されている。ピアッサーが危険なのは昔、このスレがここ迄進む前に読んだときに知った。でもまあ耳朶だし、どうせ自分の体だし気にしない。欲求沸々箇所にもし空けるなら、流石にボディピ屋に行くだろうが。余談。ピアスホール作製は他者の手でもセルフでも、ホールを作製した体に地味に負担がかかるらしく、心身の調子が悪くなる人もいるとか。今のところ、私は風邪気味程度だけれど、悪化に気をつけたい。

 今回気をつけようと思っていること。
・本当にホールが安定する迄ファーストを外さない
・外しても暫くは洗浄を続ける
・数ヶ月から1年位はピアスを入れ忘れないようにする
 1番目はホールをきちんと完成させる為、2番目は衛生面への配慮、3番目は過去にファーストを外したその夜に入れ忘れて寝てしまい1晩でホールが閉じた苦い経験から。来月末あたり迄は、今回入れたみっつのファーストは外さない予定。私の耳朶は厚いので最低5週間は洗浄やピアスを回したり前後させたりするケアしつつも外さない方がいいのだ。耳朶の薄い人は3〜4週間で安定するらしい。羨ましい限り。セカンドとして入れるピアスはもう決めてある。初めてピアスを空けたときに親は強硬に反対しており、今の父親と親の結婚式にイヤリングは痛いから嫌、だからピアスを空けたい、と説き伏せた。空けるその日迄、親は、わざわざ体に穴を空けるなんて……、と反対していた。その親が私がファーストを外せる日の数日前に、セカンド用のピアスを買ってきてくれたのだ。シルバーとターコイズで作られた、芯が太目のキャッチ式で3つ葉のクローバー型。このピアス、既に一般的な細い芯に馴染んでしまった当時空けたホールには入らない。でもファーストピアスの芯は太い物で、セカンドとしてならこのピアスが使える。取っておいて良かった。親との実質上の絶縁は続いている。親が好きになった、許せるようになったと言えば嘘になる。それでもこのクローバーのピアスは、思い出の品であることに変わりはない。今回空けた3つのホールのうち、どれかひとつはこのピアス専用にしたいと思っている。

BGM/アルバム「二十世紀葬送曲」
 うちには小悪魔が1匹いる。目覚めてそろそろ起きるか、と思った頃にのそのそと布団に潜り込んでくる。小悪魔はぬくぬくしていて、生きる湯たんぽさながらであり、そのぬくぬくに意志の弱いうちのや私は負けて2度寝をしてしまう。今日もそうだった。早めに出かけようと9時に目覚ましをかけていたのに、起きたら昼過ぎという始末。ふたりと小悪魔とで川の字になって寝てしまっていた。起きて顔を洗い、久々にまともにメイクをしてから着替え、うちのを起こした。その後うちのがシャワーを浴びて出かけた時間は14時だ。今日は私の方が積極的に出掛けたがった。目当てはフリーマーケットとブーツである。腹が減ったと文句を言ううちのを余所目に普段の3倍速で出店しているあちこちを覗く。今日の戦利品はピンクのマフラー・黒の羊革ジャケット・紫の豚革スカート・ケイタのパッチワークシャツ・コイガールのパンツ・袴+うちのの普段着3着。計4000円くらい。フリーマーケットではついつい10着15着と買ってしまう私にしては、かなり少ない買い物である。黒の羊革ジャケットは本当はヒップ丈くらいの物が欲しかったけれど、ウエストジャスト丈で妥協。破格だったからだ。羊革ジャケットは軽くて暖かくて大好きな衣類のひとつ。うちのの普段着を買った店はフリーマーケットには珍しく、男物を多く安価で出していた。面白い売り子で、これはどう? と薦めてくる物が悉く変。これなんか友達に焼き捨てろって言われてるんですけど、などと言いつつデニムのチョッキを出してきたりする。ベストではなくチョッキ。絶対に要らない、その辺の神社に奉納したら? などと談笑。その変なお薦め商品のひとつに袴があった。あちらは冗談半分で出してきたであろう袴。キター! 私はここ半年ばかり袴が欲しくて仕方がなかったのだ。新品は当然高く、ネットオークションでは高いか端切れにしか使えないボロしか出ておらず、最近は諦めかけていたところだった。当然ながら普段着ではなく、ライヴ用である。訊けば200円でどうだと言う。買い。じゃあください、と言った私に売り子の方が驚いていた。剣道の練習に使っていた物らしく、手入れ方法を聞き、うちの用の衣類と共に袋に入れてもらい手渡されるときに、頑張ってこれで練習してください! と言われた。何を練習すればいいのだろう……ヘドバン? まずは着付けか。

 普段の3倍速で頑張ったにも拘らず、風邪が治りきっていないうちのは、寒い、だるい、腹減った、と文句を言い続け、会場地下の蕎麦屋に入った。うちから会場まで歩き、会場内を一通り歩いて疲れた私はゆっくりしたかった。ので食後、2本の煙草を吸った。うちのはどんなに空いていても飲食店での長居を好まない。2本目の煙草で不機嫌度倍増。まあまあと誤魔化して、小動物の餌を買いにデパートへ行き、同デパートにて念願の茶色いブーツを購入。このブーツ選びは普段の5倍速。とにかく他者に待たされることを嫌ううちのへの気遣いだったのだけれど、それでも遅いと感じたらしい。1足購入したのだから1足処分しろと言われ、この後従う。どれを処分すべきか……やや壊れ気味の非常に足に馴染んだブーツか、履きこんでいないので将来性はまだあるけれど現状では履くと必ず靴擦れを起こすブーツか。今度のゴミの日迄ゆっくり悩もう。今日買ったブーツ。本当は膝下丈の編上げまたはストンとした形の物が欲しかったのだけれど、眼鏡に叶う物は予算オーバーの商品ばかり。因みに予算は1万円。もっとゆっくり探せば見つけられそうだったけれども、うちのの顔を見るたびに表情の曇りが露で、脹脛丈のエンジニアブーツに決定。エンジニア型の物は元々欲しかったし、色味は理想に近いものだったし、試し履きした限りではとても履き易かったしでまあまあ満足。ブーツ購入が済むと春物のパンプスが欲しくなるのが人の常ではあるけれど、去年パンプス類はいろいろ買ったので今年は我慢。

 その後うちのが、昔使っていたピーリングソープ=スキンシークレットが欲しいと言い出した。昔とは確か3年位前。このピーリングソープ、私の知る限りでは既に廃盤若しくは輸入禁止になっている代物。病院での販売のみになったんだっけかな? 因ってパチ物を購入。同時にピアッサーもふたつ購入。今夜の入浴後に一気に右耳にふたつホールを作ってしまう予定。今日のフリーマーケットとブーツで去年末に入ったギャラの半分が飛んだ。少し節約をしなければならない。しかし、コスメ業界では春の新色ラッシュが始まる時期に差しかっている。現在の購入予定物はアナスイのアイブロウパウダー・アユーラのニュアンスアップパウダー・同ハッピーカラーズのベース・ランコムのブラッシュフォーカス・シンシアローリーのグロス数本・ポール&ジョーのネイル・エスティーローダーのクリスタルシアーリップスティック。多過ぎる……。アユーラとランコムは限定だから外せない。シンシアローリーは廃盤の噂が立っているので早めに入手しなければならない。エスティは今月行けば何も購入せずともバースデープレゼントをくれるとの葉書がきている。購入せずともとは書かれていても、何も買わないのも気が引け、去年の同時期に購入したシャドウベースはまだまだ残っているので買うとしたらリップスティックくらいしか思いつかない。アナスイとポール&ジョーはかなり肌の色味に合いそうなので早く入手したい。あ、アナスイのフェイスカラースティックとリキッドアイライナーも廃盤間近なのでそれ迄にストックなり手持ちにない色を……。コスメ購入欲が復活の兆しか? 昨今はうちののだけでなく私も引越ししたい欲が出てきている。その為には節約。なのでスティラの限定物は削ったけれど、上記羅列物からまだまだ削る必要がありそうだ。何が要らないのだろう……要らないと言えばどれも生活必需品という訳ではなく、それなら千切りが簡単にできる安いピーラーでも買った方が良いという案も頭に過ぎる。でもピーラーは限定品じゃないんだ! コスメは限定品なんだ! 去年日記に書いたコスメ限定品への考え方の切替を再びしなければならないのか。発売迄にまだ数日はある。ゆっくり考えよう。コスメや衣類は買って使うのではなく、どれを買おうか悩むのが楽しい面もあるのだからじっくりと楽しみたい。

服装/ジャナスタ・オフホワイトカットソー+ローズバッド・生成りのカットソー(肩に水色のうさぎの小さな刺繍ワンポイント)+A.P.C・ストレートデニム+ハラコのミニスカ+INED・ハラコのスニーカー型シューズ+ピンクのモヘアスカーフ(フリマ後にピンクの厚手マフラーに変更)+同モヘアスカーフと同素材のお花のヘアピン+焦げ茶のラムジャケット(フリマ後に黒のラムジャケットに変更)+一点物の青と茶のパッチワークバッグ。髪につけた花飾りが激しく不評。実年齢よりトータルの雰囲気を見て欲しい。

メイク/アナスイ・ファンデーションプライマー→赤味の気になるところとクマにカバマのコンシーラー→カバーマークお粉→イプサ・ハイライト用とシェーディング用フェイスイカラーをアイカラーに→アナスイ・リキッドアイライナー301→ファイバーウィッグ2度塗り→イプサフェイスカラー501でチーク→まつげくるん→ピエヌ。アイブロウスティックGY911→キャンパス薬用リップ・チェリー→ピエヌ・リップスクリアリップ。
 友人に触発され、昨夜やっと左耳にピアスホールをひとつ増やした。スッキリ。気分だけでなく、数年前からコスメボックスに眠っていたピアッサーを使って空けた為。やっと微妙な形故に体積の割に幅を利かせていて、ずっと邪魔に感じていたピアッサーが処分できる。空けるときは氷をあてて表面麻酔のように感覚をなくして……と思っていたけれど、面倒なので省いて一気にバチンと。痛みは勿論あったけれど、簡単に空けられた。案ずるより産むが易し。今迄失敗を重ねていたのは、もしかしたら氷での表面麻酔で耳朶が冷えて硬くなっていたのも一因かもしれない。これからは消毒だけして空けようと思った。ということで、早くあとふたつ空けたくて仕方がない。本当はもう4つ空ける予定だったのだが、今朝鏡を見て断念。昨夜空けたホールと昔空けて既に定着しているホールの間にもうひとついける、ように見えたのは表側だけだった。かなり斜めに空けてしまい、裏側のキャッチのことを考えると左耳にこれ以上増やすには、軟骨部分に挑戦しなければならなくなる。チキンな私は軟骨にホールは避けたい。耳朶よりも痛そうだから。特にバランス面に問題がある訳でもなし、本来はトータル7つにしたかったのだけれど、後は右耳にふたつ空けトータル5つで終了に変更。触発してきた友人と私の共通の意見。ピアスを空けるには勢いが大事。今の勢いをなくさぬ内にとっとと空けてしまいたい。近日中にまたピアッサーを買ってこよう。本当は病院かボディピ屋で空けた方が安全なのは承知だが、今回余りに簡単にできたので、貧乏な私は安い方法を選ぶ。

 この友人がメールに書いてきたことのひとつに気になることがあった。今回ピアスを空けるにあたり、気分転換と共に自戒の念のようなものがあった、と。激しく同意。気分転換にもなるし、自戒の念も働く。ピアスなどという物は本来なら全く必要のない物であり、なのに痛い思いをして我が身に傷をつける行為に他ならない。自傷の代償行為としてピアスを空けている人もいそうな気がする。去年、私もしょっちゅう自傷したくなっていた時期があり、けれどもその殆どは我慢をした。そのときに無性にピアスを空けたくなった。今回空けたのは自傷の代償行為ではなく、友人からの影響とコスメボックスの整理。しかし空けたタイミングが悪かった。昨夜の眠剤、暫くぶりにアモバンではなくマイスリーを入れた。アモよりもマイの方が効果の現われが遅い。効果待ちの余剰時間に空けたのだ。痛みで眠剤を入れた意味が全くなくなった。もしかしてピアスは小人サンが入れたのか? いや、ちゃんと意識はあったし記憶も残っているから違う筈。

 昨夜は入浴もし、ピアスも空け、いい気分転換になったようで起きて一服してから洗濯をし始めた。洗濯終了後、うちのを起こして食事を出した。お手本のような休日。うちのは連休が取れると出掛けたがる。旅行などではなく、その辺でいいらしいのだけれどとにかく、出掛けよう、出掛けたい、と煩い。普段なら、寒いから嫌だ、と断る私だが、今日は出掛けた。1駅隣の以前私が住んでいたところ。うちの近所にはミスタードーナツがなく、しかし今季キャンペーン景品が欲しく、あっちにはミスドがあるから、と出掛け先決定。散歩がてら徒歩で出掛けた。商店街の様子が少し変わっていた。新たにできたらしい店はパチ屋のみ。多くの店がなくなっていた。……ミスドもその一軒。何の為に出掛けたんだか解りゃしない! おまけに以前あったどのメニューを頼んでも胡椒味の定食屋もなくなっており、ラーメン屋になっていた。そこで小腹を満たした。注文は背脂こってりの醤油味。けれど私の手元にきたが最後、どんなラーメンも大蒜胡椒味になる。どのラーメン屋に入っても、私は汁の色が変わる迄に胡椒を入れる。なので味に自信を持ったオヤジの経営しているようなラーメン屋は敬遠する。今はどうなっているか知らないけれど、以前げんこつ屋に行ったときはテーブルに胡椒がなくて非常に損をした気分になった。オヤジがどれ程味に自信があるのかは知らない。単純に私は胡椒が好きなのだ。今日行ったラーメン屋は餃子が美味だった。味付けをしっかりしているので醤油を使わずに食せと言う。……一味足りなく思ったのは醤油禁止令の所為に違いない。味そのものは美味しかったので、今度行く機会があったら、餃子はテイクアウトにしてもらって家で醤油を付けて食べたい。

 いろいろな店がなくなっていた中、私の好きなセレクトショップは変わらず残っていた。ちょっといいな、と思った靴を試し履きするも歩きにくくてダメ。ちょっといいな、は多くあれども、これぞ! という服はセールワゴンにあったカットソーのみ。それも今夜の為に断念した。今夜何があったのか。入院騒動で流れてしまった念願の茶色のロングブーツを先日ネットオークションで物色しており、かなりイメージに近い物が見つかったのだ。終了時間間際の延長設定なし。一発勝負!クビ差負け……。延長があれば予算オーバー覚悟で競る気はあった。一発勝負ではそれが不可能。残念無念。明日は近所でフリーマーケットが開催される。そこでいい物に出会えることを期待。出会えなければデパートのセール品から探す予定。衣類等はなるべく買わないという今年の目標も、どうしても欲しい、今の手持ちの物と被らない物に関しては別である。今年に入って購入した服飾関係のものはまだ2品。目標はまあまあ順調に保たれている。一覧に入れていなかった目標の中に、生活費のベースアップ、があった。ここ1週間ずっと夕食を出し続けている。美味いかどうかはともかく、生活費が上がれば毎晩ご飯が出ますよ〜作戦。今夜、連続記録が破れた。夕方食べたラーメンが、そろそろ夕飯を作るかな、と思い始めたときに体内で睡魔に急変し、30分のつもりが3時間寝てしまった。ストーブの近くで寝ていたらしくうちのに、布団に入れ、と言われて目が覚めた。うちのが私に声をかけたのは、布団で寝ないと風邪をひくから、などという気遣いからではなく、夕食が作られないことを悟り自分でカップ麺を作るにあたり、寝ていた私が邪魔だったからだ。一旦布団に入ったものの目が覚めてしまい、おやつを食べて今に至る。今日はアモバンで寝よう。

服装/ジャナスタ・オフホワイトのカットソー+SM2・ターコイズブルーのVネックニット(裾に金の刺繍で豚のワンポイント)+アンティーク一点物のパッチワークスカート+ニコル・ノーカラーのグレーコート+厚手のチャコールグレーロング靴下+ターコイズブルーの海軍物ブーツ。

メイク/アナスイ・ファンテーションプライマー→ビューコスマスカラ→ファイバーウィッグ。近所なので手抜き。
 フォークロックという概念を知ったのは最近のことである。去年の夏だったか、愛しの君のメイン所属バンドではない、ブルース・ユニットのライヴに行こうとし、うちのに、ブルースってよく判らないからCD貸して、と頼んだところ、出されたものがボブ・ディランだった。幾らブルースに疎くとも、ディランがブルースでないことくらいは判る。莫迦にされたものである。ブルースのイメージは脳内に確固とある。ただそれを聴覚としてはっきりと認識したくて頼んだのだ。ディランの前には、誰だったかのボサノバを出され、サンバを出され……。きっと今ならホーミーを出してきそうだ。真面目に頼んでいるときは、ちゃんと応えてもらいたいものである。ディランはフォークロックだと知ったのは「アイデン&ティティ」を観てからだ。もしかしたら原作でも描かれていたかもしれないけれど、すっかり忘れていた。速くて重いのが好きな私としては、ディランは最初何も響いてこなかった。今、この日記を書きながらディランのCDをかけている。フォークロックの概念を知った上で聴けば、これはこれで悪くない。私にとって、音楽には予備知識が必要らしい。どんなに良いとされている曲であっても、速さと重さがなければ、今の私にはさほど良さを感じることができない。昔はもう少しマシな感受性を持っていた筈だ。パキシルの所為か? パキシルを服用し始めてから、感情も五感も鈍くなっている気がする。

 感受性が鈍るのは本当に悲しい。某巨大掲示板の某スレで、パキシルは飲むロボトミー、と書かれていた。某巨大掲示板の情報を鵜呑みにする程、私は莫迦ではない。だけど、極論過ぎるけれど、言い得て妙な感じである。確かにいろいろなものが鈍ってきている。かといって、パキシルなしで生活を営めるかといえば、否。昨今、掃除や炊事ができているのもパキやソラの恩恵である。いつになったら手放せるのか判らない。しかしパキやソラ以上に手放せない物がひとつある。煙草だ。喫煙を始めて10年以上経つ。履歴はセーラム→バージニア→サムタイムリラクシング→サムタイムスーパーライト。ときにはマイセンライトやマルボロメンソールを吸ったこともあるが、基本は5mg前後のメンソールである。リラクシングが一番好きだったのだが、廃盤になってしまった。何故に私の気に入るものは悉くと言っていい程に廃盤の運命を辿るのか。リラクシング然り、FSP然り。数多の廃盤品の中で、唯一特殊だった物はカバヤのプリンチョコ。これは昔から大好きで、店頭で見かけなくなった頃、嘆き悲しんだ。あんなに美味しいチョコはないのに……と。それが最近になって復活の兆し。喜ばしい。授業と授業の合間の休み時間、一服する代わりにプリンチョコで口寂しさを誤魔化していた頃を思い出す。しかし悲しきかな。ゴディバやロイズでトリュフチョコや生チョコの味を知ってしまった今、当時程の美味しさは感じられなくなってしまった。歳を取るとはこういうことか。

 先日、うちのとこんな話をした。歳を取ったなあ、と思うのはどんなときか。うちのの答え。会社で若い子たちの飲み会に誘われなくなったことに気付いたとき。成る程。社会人ならではの意見だろう。因みに、会社の若い子たちの飲み会の面子は皆20代らしい。私は、こそあどが増えていることに気付いたとき。ほらアレ〜〜の、えっとこの〜〜が、など。〜〜には名詞が入る。会話の中ですぐに固有名詞が思い出せず、こそあどでワンテンポ置いてから、固有名詞が出てくるのだ。意識して気をつけようと思う。それでも気をつけられるのは、こそあどの後で固有名詞がしっかり出てくるときだけだ。ほらアレ、あの、えーと、なんだっけ、アレだよアレ。こんなことも少なくない。脳細胞が物凄い勢いで減っているように思う。年の所為もあるだろうし、煙草などの所為もあるだろう。うちのが去年辺りから執拗に禁煙を誘ってきている。自分ひとりでやめるのは嫌なので、私も道連れにしようとしているらしい。知らん。私にとって煙草は、減煙したい気持ちはあるものの少なくとも今は欠かせない物なのだ。行動や気分を切り替えるとき、長時間何かに取り組むとき、煙草なしというのは考えられない。減煙したいのは健康面への心配からではなく、経済面からの考えである。煙草をやめれば2ヶ月にひとつ、ドゥ・ラメールのクリームが買えるな、などとときに思う。その都度、今の私に必要なのは、美容への気遣いよりも精神安定への気遣いだと改心する。

 それにしてもここ数日、私の肌荒れは余りにも酷い。右頬の下方に大きなニキビがみっつもできており、触ると痛みはないが痒みがある。痒みは痛みを和らげた感覚であるので、治りかけている証拠だろう。私の肌は丈夫であり、滅多にかぶれたりしない。たまに小さなニキビができることはあるけれど、ここ迄大きなニキビが複数できたのは久々だ。原因を探る。洗顔過多による皮脂の取り過ぎ。あり得ない。洗顔が行き届いていない故の皮脂過多。これには私の肌は慣れているので違うがする。ホルモンの乱れによる肌荒れ。これはありそうだが、この悪化は普段の生理時期のものとは明らかに違う。洗髪不足による髪や枕の汚れ。これにも慣れており且つニキビの位置からして違う。最近変えた基礎化粧品を思い出す。アレか! 去年雑誌の付録についてきたシスレーのクリームのサンプルだ。1回では使いきれない量だったので、小さなプラ容器を用意して移し変え、数回使って長らく放置して、今年に入って思い出し、変色が気になったけれど使ってしまった。自分の肌の丈夫さを過信していた。今後は変色・変臭した物は使わないことにしよう。勿体無がりの性分が激しく裏目に出てしまった。未開封の各種サンプルはまだ大丈夫だろうか。どれも早めに使ってしまおう。などと考えているのは、今日、入浴したからである。スッキリサッパリ。スキンケアはいつもの物を一通り使用。ボディケアに久々にボディバターを使った。変臭していた気がする……が、体だから平気だろう。平気であって欲しい。きっと水分が蒸発して香りが強まっていただけに違いない。悪臭を放っていた訳ではなく、元の香りがやや強くなっていただけだから。懲りていないと思うのは、気のせいだ。もし肌が荒れたとしたら歳の所為。……それも嫌だな。体調不良の所為にしよう。尤も、荒れないのが一番であるが。

BGM/アルバム「WORLD GONE WRONG」
 単語の意味を知らぬ侭に言葉を使うのは莫迦である。街中でもよく耳にする言葉に、Sなのかな、Mかも、といった台詞がある。S=サディスト・M=マゾヒスト。SMが市民権を得た、と言ったのは団鬼六。それを否定しているのが濡木痴夢男。世の多くの所謂ノーマルな人間は、SMへの知識が本当に乏しく思う。乏しくても一向に構わない。けれど、サディスト=いじめるのが好き・マゾヒスト=いじめられるのが好き、としてしか認知されていないようだ。いじめ、をひらがなにしたのは、虐め、と漢字にする程の重さもないからである。認識の浅い人間が使うSやMという言葉は、お笑いでいうところのボケとツッコミに値しそうだ。ボケにツッこむのが好きなのがSでなければ、ボケてツッこまれて喜ぶのがMでもない。単語が浸透したという意味のみでは、団鬼六は正しい。正しく認知されておらず相変わらず真のSM嗜好者は異端視されるという意味では濡木痴夢男が正しい。正しい理解がなされずに単語のみが浸透していくのは、正しい言葉を愛する私としては本当に遺憾である。私の友人たちはこの手の意味合いでSだのMだのという言葉を、少なくとも私の前では使わない。使ったが最後、説教を喰らうからだろう。

 SMには知識と演技力が要される。まず知識。SとMの言葉の定義が大前提。簡単に書くと、Sは奉仕に悦びを見出す者で、Mは被虐に悦びを見出す者。特にSについて勘違いしている者が余りにも多い。男マグロで、俺はSだから、なんぞと抜かしている奴は、豆腐の角に頭をぶつけて死んでしまえばいい。Sの方に大変な労力と気遣いが必要である。労力は相手を責めるとき、気遣いは相手に傷をつけない為。逆説。Mは楽である。極論ではあるが、相手の為すが侭になっていれば。していればいいだけだから。そして演技力。これはSMの世界観にどっぷりと漬かれる精神力とも言い換えられる。行為中に現実を持ってきてはならないのだ。現実と非現実のギリギリの線で行われるのが理想。人によってはキッパリと線引きを求めたりもする。この辺は個人の好み。どちらにしても非現実に身を置いている自覚を持っての行動をしなければならない。そして最も必要なのがお互いへの信頼感である。特にMは拘束されたが最後、相手に殺される可能性もある。Sは相手を過失致死させてしまう恐れがある。その覚悟を持てなければ手を出すべきではない。SMクラブなんて全て潰れてしまえばいい。一時期、ソフトSMなどという言葉が半ば流行していた時期があったが、最近は聞かない。廃れたのか浸透してノーマルの域に達したのかは知らない。前者なら喜ばしく、後者なら勝手にやってくれ、という感想しか持てない。話をもっと深く進めて行きたいけれどもこの日記サイトの性質上、ここで留める。コチラ方面への私の拘りは強く、3日3晩かけても語り切れない。そしてこんなにSMに拘るのは、私がそちらの性癖を持つ者だからである。マルキ・ド・サドは数冊読んでおり、それにつれて澁澤龍彦も読んだ。澁澤はいいけれど、稲垣足穂は嫌いではないけれどちょっと違う。マゾッホは未読。言わずもがな「花と蛇」は名著。個人的意見。「花と蛇」はドリフ的面白さである。「家畜人ヤプー」は購入したものの実家に置きっぱなしで未読。再購入を考えている最中。

 今日この話を書いたのは、濡木痴夢男の著書を読み返したからである。そしてこれを読み返したのは奇譚クラブを思い出したからであり、奇譚クラブを思い出したのはネットオークションのウォッチリストに私が入れていない出品物が入っていたからだ。パス漏れか? と慌ててうちのにメールをしたところ、うちのが入れたことが判明。出品物のタイトルを冷静にやっとうちのがコレを欲しがっている理由を思い出した。おまいは、サブカル嫌いを自称しているじゃないか、と小一時間(以下略。落札協力は喜んでする。私も欲しい物だし。出品者はコレの価値をイマイチ解っていない模様。解っていたら絶対に検索用に入れるであろう単語が入っていない。落札を考える者としては有難い限り。昔住んでいた家から少し離れた場所に、ちょっと変わった古本屋があった。そこに並んでいた本が今でも欲しい。正確なタイトルは失念したけれど、ゾッキ本や赤線についての歴史的資料であり、箱入のシリーズ物で10巻近くあったと思う。当時、学生だった私には高くて買えない本たち。今は誰かの手に渡ってしまっているのだろうか。いつの日か、私の手元にも回ってくるだろうか。仮に再び目にすることがなくとも、購入した人には大切に読んでもらいたい。寡聞にして、ゾッキ本の資料、という物を私はあの本以外に知らない。他にもあるのか気になる。無性に神田に行きたくなってきたけれど、その前に国会図書館に行かねば。去年中に済ませたかった調べ物を今年に持ち越してしまったのだ。天気と体調がいい日に動きたいのに、なかなかそれらが一致してくれない。そもそも体調のいい日が殆どなかったりする……。

 価値感というものは、人によって様々だ。或る漫画で、ピカソの絵を見て感動する子供なんてまずいない、といった台詞があった。私は今見ても感動しない。描かれた当時の歴史的背景をきちんと理解してから見る絵だと思う。ゴッホのひまわり。私は面白い色使いの絵だなあという感想しか抱けなかったのだが、あの絵について某巨大掲示板にて驚いたことがあった。色盲の人から見れば、極自然な色使いに見えるそうなのだ。成る程……。物を見聞きする際に、予備知識があった方がいい物と、予備知識がない方がいいものは確かに分かれるところだ。予備知識も歪んでいては意味がない。物事を、正確に、自分の知識として身につけるのは難しいことだし面倒なことだけれども、そこにだけは手を抜きたくないと昔から思っている。冒頭に書いたような噴飯しそうな莫迦者には決してなりたくない。せめて、ビートルズをアメリカ人だと勘違いしたり、スピードと重さが足りない失笑を買う程度のスラメタ好きに留めたく思う。今はちゃんとイギリスだと知っていることを追記。

BGM/アルバム「頽廃藝術展」

連敗

2004年1月8日 食生活
 現在9日になったばかり。

 ここ数日料理の話が続いている気がする。今日も料理の話から。去年末の大掃除の際、キッチンスケールを捨てた。ネットオークション出品物の重さを量る事以外に使い道がなく且つ上皿が割れていたからだ。私は学生時代の家庭科の授業以外でキッチンスケールを料理に使ったことは殆どない。大昔、お菓子作りに凝っていた頃は使っていた気がする。お菓子作りを目分量でやっつけられるのはかなり熟練者であり、ど素人の私にはとてもとてもだったからだ。今年に入ってから、毎日のように料理をしている。主材料も味付けも、全て目分量である。私のPCには、レシピ、というフォルダがあり、そこにはオリジナルレシピが詰まっている。簡単で好評だった料理のみ。このレシピ、他の人が使おうと思ったらかなり混乱すると思われる。塩・胡椒は全て、適当・適量、と書かれており、醤油や味醂は、鍋〜回し、と書かれている。〜には適当な数字が入る。要するに、鍋の大きさや個人の味付けの好みによって味が大きく変わるのだ。うちで使っている鍋やフライパン用のレシピでしかない。今のところ、問題はない。毎日のように料理を作るのに、いちいち計るなんて面倒なことはやってられん。小匙・大匙もティスプーン・カレースプーンで代用。いや、代用する日はまだいい。大概は瓶などから直接投入して色味で判断する。毎回味が違うなんて楽しいじゃないか、と自己正当化。

 今夜の献立は、鯖の生姜焼き・茶碗蒸し・鴨葱つみれの味噌汁・ごはん。茶碗蒸しは初挑戦だったので蒸し加減がよく判らず、かなりゆるめの仕上がりになってしまった。かなりゆるめ、は自賛し過ぎ。食卓に汁物2種というか、茶碗汁というか……。味は悪くなかったので、弱火過ぎたか、蒸し時間が短かったか。また雛祭頃に再挑戦の予定。茶碗蒸しの失敗はまだいい。酷いのは鯖だ。中迄火が通っておらず、レンジにかけたら胡麻油と生姜での風味付けが、魚の生臭さに負けてしまった。しかもまだ生っぽい。私は無頓着なので気にせず食べた。うちのは、他に食べ物がないので渋々食べていた。美味いと言ってもらえたのは味噌汁。市販のつみれ使用。空しい。何度か失敗料理を作ってはいるが、流石に連敗は初めてだ。うちのと敗因を探る。今夜の自作は3品。普段、私は1〜2品作って、もう1〜2品は市販のお惣菜やインスタント物で誤魔化している。うちの曰く、3品も作ったから全てに気が回らなくなってしまったのではないか。その通りのような気もする。1度に複数のことがこなせない鈍臭い人間には無謀だったらしい。これ以上連敗記録を伸ばしたくないので、明日は餅ラザニアとインスタントスープにしよう。これからは、少しずつ簡単な料理で複数品の調理に慣れていかねば。気が向いたら。

 失敗作ではあったけれど、今日の料理は楽しかった。昼間に買い物に出かけ、セール品だった大きな、これ迄の倍くらいの大きさのまな板を購入してきて初めて使ったのだ。新しい物を使うのは気分がいい。それに調理スペースが広がるのも便利だ。このまな板、流し台の向こう縁と手前縁を橋渡しできる大きさで、実質上の調理スペースは約4倍くらいになった。快適。まな板の素材が木ではないので、熱くなった鍋を置いたりするのは躊躇われるが、それでもいい。今迄使っていたまな板は、今迄の調理スペースにちょうどいい大きさであり、それ故にまな板を使うと他の作業が滞る羽目になっていたのだ。スチームトレイも買ったし、まな板も大きくなったし、我が家のキッチンはどんどん便利になってゆく。去年迄は、便利になった→気分がいい→満足、と自己完結していたけれど、今年からはちゃんと使っていく予定。あくまで、予定。予定は決定に非ずだが、習慣付けばいいなあという気はある。あくまで、気は。このまな板を買い、夕方、うちのにメールを出した。昼過ぎに出かけて文字通りでかい買い物をしてきたよ、と。その返信。昼過ぎって〜時くらいでしょ、青いコートを着てビニール袋をぶら下げて〜〜を通って帰った、違うかな? 違わない。どういうことだ? と思いきや、今日のその時間頃、うちの近所の喫茶店で打ち合わせをしていて、そこから私を見かけたらしい。いつ何処で誰に見られているか解らないものである。悪さはしないようにしよう。しないも何も処女回帰でできない体になっている訳だが。アチラはアレだが、今、穴を空けたくて仕方がない。友人が耳のピアスホールをひとつ増やした。羨ましい。私も片方に3つ、片方に4つのホールを空けたいと前々から思っているけれど、今のところ左右にひとつずつしか空いていない。過去に2度、他者に頼んでピアッサーでホール貫通を試みたけれど連敗。コスメボックスに今、ピアッサーがひとつ余っている。今度は自分で空けようか、それとも医者かボディピ専門店でニードルで空けてもらうか思案中。後者の方が確実だけれど、そうなるとピアッサーが勿体無い。来月中には空けるか空けまいか、空けるとしたら誰が空けるかを決めなければならない。暖かい時期にピアスホールを作るのは膿み易くなって危険だから。

 ここ迄書いて、手を休めた。腕の内側を何の気なく見る。松田優作の名台詞。右腕内側にみっつ、左腕内側にひとつ、線状の赤い傷があった。右腕には点状の傷もひとつ。小人サンが自傷……ではない。全て火傷である。鈍ちんな私は、フライパンの油跳ねも避けられなければ、気ままに飛ぶことなど絶対にあり得ない、熱くなったオーブントースターの扉に勝手に腕をぶつけたりしては傷を増やしている。しかもその場では、熱い、と思うのみで冷やしたりしないので片っ端から痕になっていく。諸事情故の自傷行為が全くない訳ではないけれど、癖になってはいないのが唯一の救いなのに、こんな腕では意味がない。悲しい。私の鈍臭さはノートン先生にも感染したらしく、最近上手く働いてくれない。どうしたものか。これではいろいろDLしづらいではないか。DLといえば、一昨日某アップローダから落とした某女優の主演ドラマの1シーン。このシーンがある故にビデオ化もされていない例のアレ。いい乳だった。うん。しかしだな。或る程度の覚悟を決めた上で脱いだのだろうに、ビデオ化不許可とは如何なものか。脱ぐなら脱ぐで後々のことも考えて脱げと強く主張したい。余談。この女優、私の最終卒業校の先輩である。卒業生の就職先一覧を見ていたところ、所属事務所の名前が書いてあり、まるでその事務所の事務員になったかのようで笑ったのを思い出した。

BGM/アルバム「修羅囃子」
 私はうっかり者で鈍臭い。因って同棲開始時から揚げ物禁止令を出されている。天麩羅・フライなどはうちでは作ったことがない。コロッケはオーブントースターで焼くし、春巻きはフライパンに多めに油を入れて揚げる。今夜の献立は、鰤の照焼き梅風味・きのこのバター醤油ホイル焼き・揚げ餅だった。揚げ餅はうちのの実家から送られてきた豆餅を大葉で巻き、それから春巻きの皮で巻いて揚げて作る物だ。大根の胡椒炒め以来の大失敗。油を熱し過ぎてしまい、巻いた餅を入れた瞬間から狐色になり、けれどもまだ中迄熱が通っていなかろうとしばし放置。すると皮が黒くなってきてので急いでひっくり返し、今度は狐色を確認する迄もなく黒くなり始め、慌てて皿に上げた。餅に気を取られて、きのこは焼きが甘くなってしまった。美味しくできたのは、鰤のみである。「愛のエプロン」という深夜番組があり、たまに見てはアイドルや女優の下手糞な料理作りを見て笑っていた。……もう暫くは笑えなさそうである。私は今年から料理をしたらすぐに洗い物とコンロ拭きをしてしまうよう癖付けしようとしており、ちょっと失敗しちゃったっぽいけど愛を込めて作ったので頑張って食べてください! などと笑顔でうちのに先に食べていてくれるよう言ったところ、すぐに声が掛けられた。黒猫ちゃん、餅、硬いんですけど……。嗚呼、そうだよね。やっぱりね。うん。気合で食ってくれ! 男を見せろ! と返事をした。1週間遅れの男祭りだ。けれども格闘家ではなく、更に風邪が悪化して体調不良のうちのはすぐにダウンした。仕方なくレンジで温めると、今度は餅が溶けてでろでろに。激しく不味そうである。それでも今夜の主食は餅しかないのだから、どうしようもない。油っぽいだの焦臭いだの文句を垂れるうちのに、一番気になっていた案件、豆餅と大葉は合うか、と訊ねた。レシピでは白餅使用だったところ、白餅もあったけれど豆餅の方が多く余っていたので豆餅を使ったのだ。うちのは、大葉の味がしない、と答えた。そんなに油がきついのか? 自分でも食べてみる。皮の焦げはともかく、豆餅と大葉も合わなくはない。鰤についても訊いてみた。ただの照焼きだと思いつつ食べていたらしい。鰤の上に梅が乗っているというのにだ。風邪で鼻が莫迦になっているようで、全くあてにならない。鰤は私自身が美味しかったので良し。

 今日はとにかくいろんなことが上手く回らない日だった。起きたのは辛うじて午前ではあるけれど正午前。ぼーっとして過ごし、夕方になって銀行に行こうと思った筈なのに気付いたら布団にいた。そして起き上がって部屋の灯りをつけ、トイレに行って同じく灯りをつけようとしたら……つかない。玄関もつかない。電球が切れたか? と思ったらまだ布団の中にいた。夢だったのだ。今度こそ起きて部屋の(以下略。全く同じパターンの夢と寝起きを5回程繰り返した。ループする夢は大概気分の悪いものだ。時計を見ると19時を過ぎていた。どうにか体を起こして、うちのに銀行に行けなかった旨をメールし、買い物に出かけ、夕飯を作ろうとしたらうちのから帰るコール。絶対に帰宅に間に合わない。こういうタイミングの悪い日は早寝するに限るので、この日記を書いて小動物らのトイレ掃除をしたら寝る。

 新年の目標を幾つか立てた。先月の日記参照。英国淑女ならぬ独逸淑女は水回りのみ順調である。その他の場所はまあぼちぼち。セックスレスも貫通に時間はかかりそうだが、その山を越えたらどうにかなりそうな気配。買い物欲は去年程ではなくなっている。コスメ・衣類共に福袋を買っていないし。今日も夕食作りにかまけて狙っていたネットオークションの出品物を逃してしまったがさほど悔しくないし。最大の難関である入浴。これが上手くいっていない。2日のデート前に入浴し、3・4日は温泉に入り、それ以来……。因みに今の着用衣類。上半身は旅行時に着ていた物、下半身は2日に穿いたスカートだ。このスカートが悲惨な目に遭っている。かつて〜私は〜と悲惨な戦いを唄いたくなる程の悲惨さ。2日におろしたばかりの中綿入りの白のロングスカート。まずおろした日にどこかで擦ってしまったらしく裾に汚れがついた。素材がポリエステルなので、この時点でお釈迦決定。そして5日、ストーブに灯油を入れようとして黒い油染みがついた。黒の油染みはポリでなくてもまず取れない。DQCのクレンジングオイルでなら取れると聞いたことがあるけれど、その為だけに買うのも莫迦らしい。そして極めつけ。いつつけてしまったかは不明だが、内側に恐らく就寝時の横漏れ・後ろ漏れの血染み。かつて〜私は〜これほ〜どの〜(以下略。私の中では冬場、中綿入りのスカートは暖かく大活躍の品である。色や丈を違えて何枚も持っている。この白のスカートもパッと見て気に入って購入した物だった。そして新年におろそうと寝かせておいた。まさかこんな運命を辿らせてしまうとは……。

 話が大きく逸れた。新年の目標の話である。同い年の友人も新年の目標を立てていたことがメールにて発覚。彼女の目標は、人に優しく、だったらしい。そして新年早々某古書店で不快な思いをして本社に苦情メールを入れたらしく、やりすぎたかな? と書かれていた。私はいちゃもんではなく正当な理由を以っての苦情推進派なので、やりすぎではない、と返信し、彼女からは、本社から謝罪メールがきた、との返信をもらった。この古書店、どこぞのスーパーとは大違いである。去年、近所にできたスーパーは某スーパーよりも対応がいいので、若干値段は高いものの半額シールや値引きシールが貼られる時間帯が早く、某スーパーよりうちから近く、深夜迄開いているので大変に役立っている。違う。新年の目標の話。彼女の新年の目標を知り、気付いたこと。私は対他者の目標を立てたことがない。毎年自分のことばかりだ。目から鱗。来年からは対他者の目標も入れようか……と思ったけれど、土台が違うのでやめた。私の場合、対他者の目標を立ててもいいのは、自分のことがちゃんとできるようになってからの話である。それにしても彼女。私の友人知人の中で他者への気遣い度トップの人間なのに、何故にこれ以上人に優しくしようと思うのか。むしろ、人への優しさを20%減してもいいくらいに気を遣う子なのに。優しい人程、もっと優しくなりたいと思うものなのか。私は元から優しくないので、今後はもっと厳しくなろうか。人に厳しく自分に甘く。泉谷しげる。違う。まずは心身の健康祈願。その他のことはその後の話。

 タイトルは泉谷しげるの曲名より。
 文化庁メディア芸術祭のマンガ部門で安達哲の「バカ姉弟」が優秀賞を受賞していた。安達哲は大好きな漫画家のひとりである。「キラキラ!」から読み始め、「ホワイトアルバム」に遡り、「さくらの唄」「お天気お姉さん」他、全ての作品を読んできた。秀作揃いの作品の中で、異彩を放っているのがこの「バカ姉弟」だ。安達曰く、また「さくらの唄」のような作品を描いて欲しいと言われることが多い。私もまた描いて欲しいと思う。安達は「バカ姉弟」という新分野を開拓しているのに過去の作品群のようなものを求められるのはイヤなようだ。「バカ姉弟」も素晴らしい作品である。これを読むと長閑な気分になれ、また苛立っていても和やかな気分にさせてくれる。α波の出る漫画とでも言えようか。けれども。私はやはり安達作品の中では「さくらの唄」が一番好きだ。「バカ姉弟」を除く作品群に通ずるものは、青さ・切なさだ。その極みが「さくらの唄」だと思っている。青春像を描いた漫画は数多ある。その中で最も青く、最も切なく、最も心に響く漫画はこれだ。このような漫画は安達にしか描けまい。少女漫画の名作と名高い「ホットロード」。あれも青く、切なく、心に響いた。「さくらの唄」との違いはどこにあるか。それは激しさに他ならない。鬱屈した思春期の少年を描かせたら天下一品の腕前を持つ安達。「ホットロード」も名作ではあるが、同程度の印象深さの漫画が他にないとは言えない。「さくらの唄」に似た漫画は他にはない。今後も出てこないであろう。「バカ姉弟」と同じ作者の作品とは思えないくらいに「さくらの唄」はいろいろな意味で激しい。「バカ姉弟」はいろいろな意味で和む。多彩な作品を創造できる人間は素晴らしい。でも。小さなカラー1カットで10万は高いだろうよ。その後、横浜の風俗街で明らかに無許可で絵を使っている、お天気お姉さん、という名の風俗店を見かけて無性に悲しくなったよ。1度一緒に仕事してみたかった。下記のよしもとにも依頼したけれど、多忙を理由に断られた。寡作なのに多忙って……。まあ依頼したのがエロ本だったから仕方なし。

 去年から星里もちるの新連載「ルナハイツ」が始まっている。1巻背表紙のキャッチには、ラブコメの第一人者が放つ新境地、ここに開幕!! と書かれている。は……? 星里が青年誌に移ってから一貫して取り上げているテーマは、居場所、である。「本気のしるし」もそうだった。何より「りびんぐゲーム」。これは居と個の居場所を関連させた作品であり、表現方法は違えど「ルナハイツ」と同じではなかろうか。何を以って新境地などと謳えるのか。全く解らない。掲載誌が変われば新境地になるのか? 読者をバカにしたキャッチである。担当者のレベルを疑う。星里はどたばたコメディを最も得意とする漫画家だ。新境地を拓きたかったのは「本気のしるし」だろう。けれど余り読者の支持を得られなかったと思われる。画風もやや変わり、どたばたはなく、過去の星里作品のファンはかなり離れてしまったのではなかろうか、と私は予測している。「本気のしるし」、某巨大掲示板の幾つかのスレでヒロインが私の諸事情と同じ病気ではなかろうかと言われていた。私もそう思っていた。ラストが近付くにつれ、ヒロインは強くなってしまった。星里作品のラストは常にハッピーエンドだ。途中まではヒロインに諸事情を背負わせていたと思われるが、そのままではハッピーエンドに導くには困難なので路線変更したのか。路線変更場面にさほど無理を感じないので、それでも読み応えのある漫画ではある。「ルナハイツ」は今後の展開に期待してはいるけれど、「りびんぐゲーム」と似通わないようにしてもらいたい。

 私は本が好きであり、漫画も相当数読んでいると自負している。好きな漫画家も多数おり、上記の安達・星里も勿論だが、その他にここで数人挙げたい。ひとりはよしもとよしとも。寡作なので著書の少ない、所謂サブカルの括りに入れられてしまう漫画家である。よしもとも切ない青春を描かせると滅茶苦茶上手い。絵柄が洗練されすぎており読み流され易いのが少し悔しい。代表作であろう「青い車」の表題作。小沢健二の「ラブリー」を途中に挟んでいる。この挟み方が絶妙! 書き文字で表現された歌詞が切なさの表現に多大に影響を与えており、ラストの投げやりさに上手く繋いでいる。「オレンジ」も構成で主人公の荒廃した心が切ない。4コマや連載物は余り上手ではないと思う。でも短編には秀作が多い。一読の価値あり。よしもとの作品を軽く読み流せてしまう人とは、私は仲良くなれない。断言。次に挙げたいのは二ノ宮知子。「トレンドの女王」は未読。編集者の指示通りに描いた漫画らしいので今後も読む予定はなし。友人と漫画の話をしていて、私が二ノ宮を余りに褒めるので驚かれたことがある。漫画に限らず、本を読むときの感想の基本は、面白いか詰まらないかだ。それが二ノ宮の漫画は違う。めっさ面白い>かなり面白い>面白いの3段階。ハズレがないので安心して読める物を描く漫画家なのだ。今、連載している「のだめカンタービレ」はかなり面白い。現在、掲載誌で新展開に向かいつつあり目が離せない。「天才ファミリーカンパニー」は去年、スペシャル版が出た。あちこちの書店で完売。どうにか全巻入手。何度読んでも面白い。二ノ宮作品で一番面白さが解り易いのは「平成酔っ払い研究所」だろうか。できれば文庫版ではない方で手に取ってもらいたい。文庫は表紙が余りにアレである……。最後に「ショムニ」の作者である安田弘之。「ショムニ」で安田を知ったつもりになって欲しくない。まずは「ちひろ」と「紺野さんと遊ぼう」を読んで欲しい。安田は漫画家というよりもイラストで漫画を構成しているかのように思う。その絵柄は「ショムニ」や現在連載中のものよりも上記2作で効果が引き出されている。

 今回挙げた漫画家は基本的にハズレ作品の少ない人たち。他にも挙げたい漫画家は多くいるが、当たりハズレが激しいので作品毎に書きたい。因ってそのうち、徐々に作品について書いていきたい所存。古屋兎丸とか町野変丸とか、白倉由美とか中山乃梨子とか、さそうあきらとかゆうきまさみとか、川原泉とか南Q太とか、安彦麻理絵とか桜沢エリカとか、唐沢なをきとか華倫変とか、喜国雅彦とか山本直樹とか、玉置勉強とか内田春菊とか。あ、町野はもうお家芸なのでハズレとかそういう問題ではないか。

BGM/「それで自由になったのかい」「山谷ブルース」「手紙」など
 今日は親の誕生日。でも絶縁しているので何もプレゼントなどはしていない。昨日、眠剤を入れて初めて小人サンが現れた。昔の上司にメールを送っていた。近況報告と上司の体調の心配について。今日返信があって初めてメールを出したことに気付いた。変なことは書いていなくて一安心。上司の体調も悪くなさそうでこれもまた安心。この上司は以前書いた、唯一、尊敬できる上司なのだ。上司も私を心配してくれていたらしく、また親との絶縁についても、ある意味では良かったのでは、と書かれており、入籍・結婚へと頑張ってとの励ましも。とても嬉しかった。そして大分家事もできるようになったとの私の言葉に、無理はしないでね、とも。この上司、本当に大好き。昨夜の小人サン。このメールに関しては文句なしだったが、ひとつ余計なことをしてくれていた。私の携帯に明らかに携帯本体よりもでかいシールを貼ってくれていた。剥がすのに一苦労。メールの小人サンとシールの小人サンは同一人物なのか激しく謎。って、どちらの小人も私だ。今日からは当分、マイスリーからアモバンへと再び変更。飲んで10分程経過。やや苦味を感じている。そろそろ布団に入ろう。生理痛がキツイので入浴は明日に持ち越し。

 今朝は10時過ぎに起床。午前中に洗濯を済ませて昼食を摂り、似非主婦の昼下がりにすることと言えば……無心になってのCDR焼きである。大晦日にボブ・サップvs曙の一戦を観て、格闘技ってもしかして面白いのか? と思い始めてしまったが最後、HDDが容量不足になる程、昔のプロレスから大晦日の格闘技3番組迄アップローダからDLしまくってしまったのだ。DLした格闘技はまだ観ていないので、他の物から焼いていく。サバスのライヴ動画やら戸川純のライヴ動画やら無駄に多いみうらじゅん関係の音源51本やら……。これだけだとあからさまに偏りが見えるので、ゆらゆら帝国や矢野顕子やUAのライヴ音源も書き加える。私のPCは16倍速で焼ける物だが、13枚焼くとなるとやはりそれなりに時間がかかり、あっという間に夕方になった。有意義なのか無駄なのか、判断の難しい時間の使い方である。夕方、生理痛でつらい体でうちのに頼まれたDVDを返却しに行き、御節料理の素材の余りで里芋の煮っ転がし・ごぼうとベーコンのきんぴらを作っているとうちのが帰宅した。夕食作製前、無性に眠くて昼寝しようかと思ったけれど、仕事始めだから今夜の帰宅は早かろうと思い直して取り掛かって良かった。うちのは夕飯の用意はないものと思っていたらしい。今年もうちのは失敬だ。以上、今日の出来事。

 昨日の話に遡る。昨日の朝、つまり温泉旅館で朝風呂に入ったときの話。汗を流して昔ながらの古い型のでかい体重計が置いてあり、乗ってみた。びっくり。去年の入院騒動前よりも4kg弱増えていた。初の正月太り体験。多くの人には喜ばしくないことらしいが、私には大変喜ばしい。例えは悪いが具体的に。発展途上国の子供のようなあばらの浮いた体から、只の貧乳幼児体型に戻りつつあるのだ。頬のこけもややふっくらしてきて、パッと見は健康的である。体重が増えてこんなに嬉しいなんて! あと1.5kgも増えればちょうど良くなる。願わくば、それらの肉が頬と腹回りだけでなく乳にもついて欲しい。ついて戴きたい。ついてください。旅館で深夜番組を見ていると、水着姿のもう絶対に売れなさそうな気配をぷんぷん撒き散らしたアイドルとやらが3人出演しており、2週間で5cmバストアップする、という企画に挑戦していた。セクシーな男性とのスキンシップとやらのシーンに登場した男性は明らかに私の男性のツボとは違っており如何なものかと思い、また乳をでかくする食材は入手しづらそうな物であり、現実的に役立ちそうなのは体操とマッサージのみだった。懸命に見ていたものの、鳥頭に体操だのマッサージだのが記憶できる筈もなく、かといってメモを取る物も取られる物も持っておらず非常に悔しく思っていたところ、流石男性向けサービス満載の番組だけあり、今日アップローダに上がっていた。すかさずDL。実践の為にDLしたのは私くらいのものかもしれない。いいのだ、乳さえでかくなれば私は本望だ。体操とマッサージをし、入手しづらそうな食材の代わりに大豆製品を多く摂ることとしよう。

 早速体操を……できなかった。体をひねると、伸ばすと、その都度あちこちに鋭い激痛が走る。特に右足。家系の傾向と運動不足が相まっての激痛だ。私の母方の家系は皆足腰が弱い。私もご多分に漏れない。足腰の痛み用にもらって余らせていた漢方薬をまた飲もうか。季節の変わり目や寒い時期は特にキツいのだ。今年に入ってからほぼ毎日、貼るホカロンを使用し始めた。貼る場所は腰。本当は首にも貼りたいが経済的事情により腰のみ。嗚呼、貧乏って悲しい。前々からしたいしたいと思っていることがある。スポーツジム通い。トレーニングマシーンなどに興味はない。温水プールで水中歩行をし、その後で大きなジャグジーバスで汗を流したい。その為に必要なのは……嗚呼、貧乏って(以下略。最も手軽で財布に優しく体にいい運動は散歩だ。散歩は気持ちがいい、と思ったのはうちのと一緒にかなり昔の春、花見がてらの散歩をしたときのみである。それ以外はだるい、しんどい、疲れた、とすぐに喫茶店に入りたくなってしまう。また寒い時期や暑い時期の散歩も嫌いだ。寒いし暑いし。それに日焼けもしたくない。冬も紫外線は容赦なく降り注いでおり、私は日焼け止めを塗るのが余り好きでないので、自然と外出は減っている。通年。

 そんな私がまともに運動をしていた時期がこの生涯で2度だけある。1度は就職活動の際に第一印象を良くしようとダイエットをしていた時期。この頃は食事制限に加え、毎日腹筋・背筋・腕立て伏せ各20回×3セット、縄跳び100回×10セット、スクワット10回×10セット、半身浴1〜2時間。これを数ヶ月続けた結果、無理なく健康的に痩せられた。もう1度は筋力の弱まりを感じて、去年体操をしていた。gifアニメで詳しくヨーガを準備体操から解説しているサイトがあり、体が硬い私は柔軟性を求められるヨーガのポーズは取れないので、準備体操だけしていた。これだけでもかなり効果があり、肩凝り腰痛が全くなくなった訳ではないもののかなり痛みが減り、また日常生活に於いて体を動かすことへの肉体的・精神的苦痛が軽減した。今からするとしたら、痩せる必要は全くなく逆にもう少し体重を増やしたい状況なので、後者のヨーガ準備体操となる。何故、この体操を今はしていないのか。残念ながら少し前にサイトが閉鎖されてしまったのだ……。ネットで探すも、書店で探すも、ヨーガについてのサイトや本は数あれど、準備体操の解説が詳細にされている物にまだ出会えていない。暫く続けていたのに頭も体もその運動を覚えていないのは、鳥頭だからに他ならない。学生時代から考えることは比較的得意なのだが、記憶することはとことん苦手なのである。肩凝り腰痛にも32条的なものがあれば、迷わず毎日近所の形成外科にリハビリに通うのに! 根本的治療ではなく対処療法でしかないのは承知だけれど、牽引は首も腰も気持ちいいのだ。病院の話で思い出した。去年書き忘れた今年の目標。今年こそは歯医者に行く。私は元々医者嫌いで、特に歯医者は大の苦手である。けれど自覚できている治療の必要な歯が6本ある。以前、親不知を抜いたときに全体を見て貰うと、1〜2週に1度の通院で完治迄に半年から1年かかると言われ、気が遠くなって通院をやめた。何が苦手って麻酔が苦手なのだ。去年末、心療歯科について調べたが近所にはなかった。せめて笑気ガスを使用している歯科を探して通いたい。

BGM/「Stone」「サマーヌード」「すぐやれ今やれ」など
 現在5日に日付変更したばかり。3日付の続き。

 去年の日記で、今年の目標のひとつにセックスレス解消を挙げた。そしてこの旅行をそのきっかけにしたい、と。そのつもりで出かけたものの、緊張感ばかりが高まり戸惑いが消えず、おまいは処女ですか? と問われたら思わず頷いてしまいそうな心持。うちのは普段の倍以上の飲酒をしており、すぐにも寝そうな気配。このままでは今年もレス続行になりそうな悪寒。それも意に沿わない。かといって、こっちから誘えるかというとそれもできない。困惑しつつテレビの音量を下げて布団に入る。うちのはムード作りが下手だ。そして決心した瞬間にムードぶち壊しの発言をしたりして、私を現実に引き戻す。そんなこんなが暫く続き、するのかしないのかハッキリしれ! と問い詰めはしないもののそういう雰囲気を漂わせ始め、私の迷いが更に複雑化する。私の緊張を解ってくれ、流れでうまくできるようムードを作ってくれ、と依頼。AV初出演の子の様相……。どうにか始まるも……やり方や感覚を忘れてる! しかもふたりとも! そんな20代後半女子と30代前半男子。異常事態発生。互いに処女と童貞のような振舞いでコトを成し遂げようとするも、如何せん私のアチラ迄バージンver.に戻ってしまったようで痛くて堪らず達成断念。でもレス解消の為のハードルをひとつ越えられた気がした。少しずつ慣らしていこう。うちのには去年の内からアチラのverダウンを予測した上でそうお願いしていたし。

 それから睡眠を取り始めたと思いきや、あっという間にうちのに起こされた。あっという間、というのはあくまで私の感覚であり、4時間は寝た。起こされたのは朝8時過ぎ。気付かぬ内にフロントから布団をあげに行く旨の電話があったらしい。朝食を頼んだのは8時半。早過ぎはしまいか。案の定、布団あげが済んだらすぐに朝食が運ばれてきた。この旅館の時間の感覚は少しずれている。もうちょっと(以下略。朝食後にふたりでそれぞれ男湯・女湯に入浴しに行く。私は寝湯に座って入って半身浴。汗が流れる。気持ちいい……はう〜ん、と思った瞬間、洗い場からシャワーの湯が跳ねてきた。このとき浴室には私と30前後の女性のふたり。その人が体を洗い、シャワーで流していたのだ。後ろ=浴槽にいる他者=私のことは全く気にしていない模様。回想。昔、風呂なしアパートに住んでいて銭湯通いをしていた頃、こういう人はよくいた。銭湯や温泉に慣れている人ならば、余程混んでいるとき以外は殆ど周囲の人に湯を跳ねさせることはない。入り方の基本が解っていないのだ。身を小さくしてシャワーなり洗面器なりをなるべく体に近づけて、体との距離を極力近くして湯を掛ければそんなに跳ねたりはしない。私は自宅に風呂がある家で育ったが、親や親戚からこういうことを教えられたし、上手くできないと、周りの人に迷惑でしょ! と叱られた。また掛け湯をせずにいきなり浴槽に入る人も多く目にして不快感を覚えた。おばさん連中にもそういう人はいるけれど、特に若い子に多い。公衆浴場でのマナーを習っていない子が多いのだろうか。以前、友人と銭湯に行ったときも驚かされた。ざばーんと湯を掛け始めたのだ。すぐに窘めた。修学旅行などで公衆浴場での入浴方法を、学校教育に組み込んだ方がいいのかもしれない。

 入浴を終え、部屋に戻って着替えてチェックアウト。会計時に何故かジュース代・ビール代が組み込まれていたのですぐさま指摘して修正を求めた。最後の、もうちょっと(以下略。旅館を出る直前迄は温泉につかって体中がぽかぽかしていたのに、出た直後から急速冷却開始。寒い寒いと話しつつバス停迄歩き、時刻表を見ると……次のバスは30分後。1時間に1〜2本しかバスが通っていない。しかも一番チェックアウトが多いであろう10時台に1本しかないとは。今回、この旅館を選んだ基準。
・うちから遠過ぎない距離
・和の雰囲気
・食事が夕食朝食共に部屋出し
・貸切混浴露天風呂あり
 今度からは、送迎バスあり、も基準に加えようか。寒い中バスを待ち、新幹線に乗り東京に戻る。新幹線の中で私は苛々しながら寝ていた。苛々の源は、私たちの数列後方に座っていた莫迦親子である。子供2匹が延々でかい声で喋り続け、ときに奇声を発する。親は新幹線備え付けの雑誌や広告を黙々と読んでいた。子供が騒ぐのが悪いとは言わない。躾がなっていないとは思うが。騒いでいても許せるときは、親が懸命に正しく子供を叱ったり窘めたりしているのに子供が親の言うことを聞かないときのみ。親は叱らず窘めず、子供の声は高まる一方。しかも私たちが乗っていたのは喫煙車両。どういうつもりだ。死ね! と叫びたい気持ちを抑えつつ何とか睡眠を取った。到着後、くしゃみ・ハナミズが止まらず。湯冷めして風邪をひいた模様。早々に帰宅すればいいものの、折角だからと都内某所に寄ってアナスイでリキッドアイライナー2色買い足し→無印で今年用のカレンダーをやっと購入→モスバーガーへ。

 モスは近所にもある。しかし近所の店では1日10食限定の匠味を取扱っていないのだ。うちから一番近いこのモスでの匠味販売は14時から。それを目当てに某所に立ち寄ったのだ。注文から15分くらい待たされて、それは紙に包まれ陶器皿に乗せられてやってきた。テーブルに置かれる際、持ってきた店員が名刺らしきものを差し出してきた。はあ? よく見ると、本日の製造責任者、とありその隣に責任者であろう人の名前が直筆でサインされている。まるで高級フレンチで、シェフがテーブルに来て客に挨拶するかのような……ファーストフードでここ迄求めちゃいなかったが、決して悪い気はしない。味は美味しかった。私は普通のモスチーズバーガーやライスバーガーの方が好みではあるけれど、でも美味しかった。むしろ嬉しかった。何が嬉しかったって、挟まれたレタスに白っぽい芯に近い部分が付いていなかったのだ! 葉物野菜の芯や芯に近い部分が苦手な私にはこういう細やかな部分が響いた。かといって、最高! とも思わなかった。幾ら拘って作られた物でも、ファーストフードのハンバーガー1品に600円前後をしょっちゅう出す気にはなれない。それでも1回食べてみた価値はあった。美味しかったし、個数だけでなく取扱店舗も限られているので話のタネにはもってこい。

 風邪をひいた上、3日連続の外出で筋肉痛と体調不良の私は帰宅後、すぐに小動物らにごはんをあげて惰眠。やっといい夢を見られた。夢の中で私はファンクラブ会員数850万人の女性ジョッキー。大レースでヘマをしてしょげている私は、安田富男と思しき先輩ジョッキーに或るスポーツ紙を渡された。見るとヘマには触れられず、褒め称えられた上で今後に再び期待、という内容が書かれていた。そして、今度はもっと頑張ろう、と決意を新たにする非常に前向きな夢。これが初夢なら良かったのに……。余談。今月新発売及び限定のアナスイ商品。イエローベース向けが多く、大半見送り決定。購入するのはアイブロウパウダーのみか。トレイが物凄く可愛いけれど、私のドレッサーもどきの雰囲気からは外れているし、限定品ではないのでいい使い道を思いつく迄は購入しない予定。ディオールのリップパレットが全てブルーベース色との情報を得て気になるも、ディオールの商品は香りがキツくて苦手なのでやはり見送りか。明日からは日常に戻る。まずは洗い物をしてゴミを出そう。

BGM/アルバム「ペテン師と空気男」
 現在4日。

 3〜4日、猿ヶ京温泉の某旅館に泊まってきた。地名の由来は上杉謙信が申年の申の日に訪れた地だからだとか。そんな予備知識なしに単に余り遠くない温泉地として選んだ場所だったけれど、由来を知ると申年新春の旅行にこの地を選んだのには何か必然めいたものを感じたり感じなかったり。新幹線で1時間強の場所には、雪がどっさり積もっており、山があり川があり遥か遠くに来てしまったように感じた。そう感じさせた一番の要因は気温である。とにかく寒い。文句なしに寒い。防寒のつもりで5枚の重ね着をし、更に腰にはホカロンを貼っていったというのに堪らん寒さ。新幹線では前の席のふたり組に苛々。ひとりがアレな人で、大声で発声練習と思しき行為を始める。煩い。付添い人は窘めもせずヘッドホン持参で騒音防止。何の為の付き添いだよ……。到着駅からバスに乗る。送迎バスなんて気の利いたものはなく、只の路線バスである。これがまた普段使っている都内のバスとは大きくシステムが違っていた。都内では何処から何処迄乗ろうと200円均一。あちらは初乗り100円。そして1バス停毎に料金がどかどか加算される。旅館の最寄バス停に到着したときには1000円弱になっていた。高い。そこからてってけ歩くこと5分弱。某旅館に到着。外見やロビーは古びた温泉宿の見本。部屋に案内されると……広い! 綺麗! 明るい! ウォシュレット! こたつ! 素晴らしき和室。考え方が変わってしまった。今度引っ越すときは6.6のK6か4.5の2DKを考えていたが、6.6ではなく4.5と8がいいと思った。6.6を各々の部屋にして……という考えが、4.5に荷物の多くを置き8でふたり広々と生活に変更。こたつなくして何が日本人の冬か! というくらいに私はこたつが大好きだ。のだめ並みのこたつ好き。今の部屋にはこたつが置けなくて本当に悲しくて仕方がない。こたつでぬくぬくとしているうちに、こたつで暖まれるし温泉には入らなくてもいいかな、と迄思ってしまった。何しに行ったんだ。部屋で少し暖を取ってから一番近いコンビニに買出し。ジュース1本に250円だのビール1本に700円だの払えるか! コンビニでお茶・酒・おやつなどを購入し、宿に戻ってこたつでぼんやり。至福。

 温泉にも入るには入った。けれど2回だけ。1回目は到着日の夕方。30分予約制の貸切混浴露天風呂。することといったら……むふふ、なんてエロティックなことはなく、うちのと温泉場迄歩き、浴衣を脱ぐととにかく寒い。因って掛け湯もそこそこに浴槽に飛び込む。今度は熱い。私は猫舌猫肌で何でもぬるくなくてはダメなのだ。身を湯から出すと寒い。湯につかると熱い。一体どうしろと! 我慢して湯につかっていると次第に肌が慣れてきた。つかること10分程で汗がだくだく流れ出す。気持ちいい。うちはユニットバスなのでのんびりと湯につかることは殆どなく、湯を張っても足を伸ばしきることはできないのだ。今度の引越しの際は足を伸ばして入れる浴槽のあるバス・トイレ別の部屋を熱望! うちのも汗だくになり、浴槽から出て頭を洗い始めた。そして、寒い、とのたまう。何て当たり前のことを言う人だろう、と思いつつ浴槽から上半身を出して、洗髪するうちのに体に頭に湯を掛ける。親切さん。入浴前は30分じゃ短いかな、などとふたりで話していたのだが普通に湯につかって汗を流すだけなら十分な時間だった。貸切終了5分前に湯から出て体を拭いて浴衣を着る……ふと後ろを見ると、旅館の上階から丸見え。もうちょっとなんとかしてもらえないものだろうか。この感想、1泊2日の間に何度も登場する感想である。

 温泉から部屋に戻り、またぼんやりしつつテレビを観たり話をしたりしていると、仲居さんがやってきて食事を用意してくれた。指定した時間よりも25分早く。何の為の時間指定だったのか。料理の見栄えはいい。量もたっぷり。しかし1品に毛髪混入発見。すぐに取り替えてくれたが、もうちょっとなんとか(以下略。料理の説明を求めるとかなり適当な解説。しかも把握していないであろう料理の説明は省略。もうちょっとなんとか(以下略。味もまあまあ……もうちょっとなんとか(以下略。仲居さんは普段着風の服であった。受付のおばさんも普段着風。仲居=和服と思っていた私は少し拍子抜け。はるちゃんのような仲居を期待していた私が莫迦なのか。たっぷり且つまあまあの料理を食すのに、かかること1時間半。フロントに電話して膳を下げてもらうと、すぐに布団が敷かれた。敷布団のシーツの掛け方が大変に適当。端はちゃんと布団に沿って折り込んではくれまいか。もうちょっと(以下略。それでもベランダの近くの椅子に腰掛けてお茶を飲みつつ暗くなった外を見ていると気分も和らいだ。人が関わる点での至らなさを環境がフォローしているような……。そんなもんなのかもしれない。私が期待し過ぎていた部分もある。はるちゃんはフィクションだし。満腹感からうたた寝し、テレビを観ているとうちのが入浴しに部屋を出た。私も夜のうちにもう1度入浴する予定だったのに、満腹感と古畑任三郎に負けた。古畑終了から程なくうちのが戻ってくる。またぼけーっとテレビを観つつ雑談をして、そろそろ寝よう、とうちのが言い出した。眠いけれど寝たくない。理由のひとつはこの後、割れポンがあるから。もうひとつは……後編に続く。

BGM/アルバム「ペテン師と空気男」、bootleg「1973.11.23のアムステルダム・コンセルトヘボウでのライヴ」

服装/アルゴキン・ピンクベースの玉虫色七分袖カットソー+トランプのオフタートルベスト+グレーの深Vネックのトレーナー+DUNIMEのいい色落ち加減のやや太めストレート+ヒスのピンクのジャケット+一点物の変形マフラー+トランプのカラフルなニット帽+ビルケンの青い靴+ポーターの茶色い大きめトート。

メイク/すっぴん

服装・メイクは翌日と同様。
 現在3日深夜。

 昨日は昼前に起床→食事→入浴→着替え・化粧→デート、という年相応の1日だった。再度の初夢はまたまた最悪だったがもう気にしない。今年も初夢は見なかったことに、脳内記憶改竄する。デートらしいデートをしたのなんてどれくらいぶりだろう……。思い出せない程遥か昔の話である。デートコースは初詣→お茶→買い物→映画鑑賞→夕食。お手本のようなデートで大変に新鮮な1日だった。出かける前に小競り合いがあったのは気にしない。今年初であり且つ久々のデート故に気合を入れてお洒落した。うちのの反応。その服、いつ買ったの。細かいことは気にしないでもらいたい。いつでもいいではないか。かわいい恰好をしている今、そのときを褒めれ。初詣は近所の神社に。2日の夕方ということもあり、小さな神社ということもあり、がらがらだった。おみくじは吉。お賽銭を入れて、今年のお願い。心身共に健康になりますように。私とうちのと小動物2匹が何事もなく過ごせますように。お茶を飲もうと行った店がまだ昨日は開いておらず、さて困ったな、と思ったところで視界に入ってきた無国籍料理の店に入ってみた。これが当たり。非常に凝った内装で雰囲気が良く、お値段も手頃。こんな穴場には落とし穴がある筈だと思うも、注文したデザートセットも美味いときたものだ。幸先のいい初外食であった。その後、映画館に行くために乗った電車内で、今年初の発作勃発。座って胸を押さえて俯いて、肩で息をしつつ目標駅まで耐え凌いだ。駅で一休みして、デパートのコスメ売り場やうちのの愛用している眼鏡屋を冷やかして映画館へ。

 目当ての映画は「アイデン&ティティ」。漫画や小説が原作の実写映画で当たりだったことは本当に少ない。けれどもこれは大当たり! 観に行った最大の目的は愛しの君の出演シーン。1回目はピンで簡単なインタビューに答えており、2回目は年末に脱退したドラマーも含めてバンド全員で一瞬だけ出演。私は愛しの君を観たくて出かけたので、最初の5分で気が済んでしまった……と思いきや、どんどんストーリーに呑み込まれていった。原作と違う! と憤ること皆無。これは役者の人選が良かったことが多大に影響していると思う。出てくる主要役者全てが、原作の絵に忠実なのだ。こんな映画は珍しい。音楽の能力や演技力に拘ってのキャストとのことだが、本当はみうらじゅんの絵に似た顔を持った人を基準に集めたのでは? と思いたくなるほど似ていた。マギーが浮くことを心配するも杞憂に終わった。ディラン役はエンケン。実は映画を観る前に友人と、ディラン役はこの映画の主人公のモデルである愛しの君がやるべきではないか、と話をしていた。エンケンで正解。愛しの君では勤まらないという訳ではなく、愛しの君はリアルなバンドブームの波に乗っていた生き証人という大事な役目があり、ディラン役を演じてしまうと行き証人としての証言ができなくなる。なのでエンケンで正解。三上寛。歌は聴いたことがあったが観たことはなかった。あんなオッサンだったのか。できれば鼻歌でもよかったので、なにか歌って欲しかった。エンディングで、後日談的な「マリッジ」への繋ぎか? と思った。しかし仮に「マリッジ」を撮るならばオノ・ヨーコの許可が必要であり、果たして叶うかどうか。ディランを説き伏せたスタッフたちなら可能か。暫く田口トモロヲとみうらじゅんの動向に期待。

 上記段落はなるべくストーリーに触れないようにした、観ながら持った感想。ここからは鑑賞後の感想。うちのも私も、切ないね……、という言葉を交わしつつ映画館を出た。ストーリーの構造としては、器用な=汚い大人VSモラトリアムな大人。私は日本経済社会を上手く回したいのならば、こういう映画こそ18禁指定にすべきだと思う。もし私がこれを中高生時代に観ていたら、間違いなくモラトリアムな大人に傾向し、器用な大人を軽蔑する。おまいは今もモラトリアムじゃねーか、というツッコミは甘んじて受け止めよう。私は汚い大人が嫌いだ。けれど汚さをも包括できなければ世を渡っていくのは物凄く困難であり、傷つく。それでも汚くなりたくない。傷ついても綺麗な心を残したい。青いのは承知。それでも、青は、綺麗な色だ。大杉漣演じる編集者に格別の嫌悪感を抱いた。大杉漣は好きな役者なので、役者自体・演技自体に嫌悪感を抱いた訳ではない。役柄がとにかく汚かったのだ。そしてそんな現実を私は知っている。編集者を突き動かすものは、無粋な好奇心である。去年末、「FLASH EX」という雑誌が発売された。その中の特集のひとつに、イカ天ブームのその後、といったものがあった。「アイデン&ティティ」の冒頭でインタビューに答えていた半数程のミュージシャンはイカ天出身であり且つその雑誌のインタビューにも登場していた。あんな風にインタビューされたのだろうか……そんな想像が頭を過ぎり、自分迄悔しくなって膝にかけたコートを握り締めた。器用な大人は嫌いだ。汚い大人は大嫌いだ。

 ディランの台詞は全て字幕だった。全て原作に出てきていた台詞だ。ディランの台詞は原作よりもスクリーンで読む方が説得力があった。スクリーンの力なのか、音とあいまった上での力なのかは私には解らない。けれど、どの言葉にも納得をしてしまった。今、私の手元にはパンフレットがある。そこにディランの言葉も多く書かれている。紙媒体で読むと、ディランの台詞にも納得し難いものがある。奇麗事を抜かすな、と反発したくなる言葉もある。なのにスクリーンではしみじみと心に届いた。この違いは何なのだろう。近々、ディランのCDを聴きつつパンフをじっくりと読みたく思う。原作が実家に放置されっぱなしになっているのが悔しい限り。今日、原作をもう一度買おうかと思ったのだが、既に持っていると判っている本を自分で買うのは癪なのでうちのが買うのを待つとする。自称サブカル嫌いのうちの。この手の映画は好まない筈である。それでも私が強引に誘って一緒に観に行った。映画を観て、何か思うところがあったようで、誘った私としては嬉しかった。うちのと付き合って毎年正月に映画を観ている。去年迄とは違い、今年は初めて殺人が絡まない映画を観に行った。殺伐の代わりに青い気持ちを取り戻し、そして今の自分の汚さを鑑みて……じっくりいろいろ考えよう。いつか答えは見つかる筈だ。生きることは悲しいよ、生きることはさわぎだよ。

 明日から1泊2日で温泉旅行。因って、明日の日記はお休み。帰宅後に何かしら書く予定。

服装/長袖カットソー→古着の半袖パフスリーブニット+白い中綿入りロングスカート+スピック&スパンのインポート物グレーのフードつきコート+ピンクのラビットファーマフラー+黒い膝丈編上げブーツ+黒系ポピーバッグ

メイク/アナスイ・ファンデーションプライマー+エスティシャドウ下地+カバマお粉+アナスイ・リキッドアイライナー02→ランコム・マジィーシル02→ランコム・ブラッシュフォーカス13→ケサランパサラン・フェイスカラー(アイブロウ専用に使用)→アナスイ・グロスルージュ(品番失念)

新年初日

2004年1月1日 雑感・所感
 満腹中枢、正常化の兆し。御節も雑煮も適量を食したところで満腹感が得られた。新年早々良き哉良き哉。昨日の日記に御節メニューを書いたが、変更になってしまったものあり。紅白なますが作れなくなってしまった。3本パックのにんじんを購入し、小動物に1本あげ、筑前煮で1本、雑煮で1本。なますの分が残らなかった。凡ミスにも程がある。代わりに明日・明後日にさくら大根・ごぼうとベーコンのきんぴらを作る予定。オリジナル料理であるスモークサーモンの巻物がかなり好評。過去に鶏がらベースで作って不味いと言われた雑煮も、今年は味噌ベースの牛乳仕立ての洋風雑煮でそこそこのお褒めの言葉をもらえた。うちの曰く、美味い、御節で和食に飽きた頃にちょうどいい。まだ元旦。和食=御節に飽きるには早い。うちのとしては無難な雑煮を食べたかったようだが作るのは私。私の食べたい物・作ってみたい物優先である。正月料理の半分くらいは出来合いの物で済ませた。その中の失敗のひとつが伊達巻。安い方を買ったら巻きが甘く、箸で取ると解けてしまった。来年からはもう1ランク高い物を買おう。そしてもうひとつの失敗がビール。私は処方薬の都合上飲めないのだが、うちのはビール好きである。けれど発泡酒にランクダウンして長く経つ。年末年始くらいはビール、しかもちょっと珍し目の美味しそうな物を……と小樽の地ビールと謳われた物を2本購入していた。1本は大晦日用、1本は元旦用。昨日も今日も、美味い、と飲んでくれたが今日の夕食の途中、うちのが気付いた。あれ、発泡酒と書いてある……。気付かなかった。ラベルの2箇所にビールと書かれており、私はビールだと思って購入した。発泡酒と書かれていたのは原材料の下。そんなとこまでいちいち見てないわ! 自分で飲むものではないとは言え、なんとなく騙された感で淋しい気持ちになった。

 新年と言えば初夢。過去に私は初夢というものを見たことがなく今年初めて見られた。昔は寝ても寝ても殆ど夢を見なかったのに、病んでからは睡眠中に夢を見ることが多くなったのでその所為だろう。けれども、めでたさは遥か彼方の何がなんだかな夢だった。しかも初夢について話すと、去年私が緊急入院したときにうちのが、親とこんな会話があった、と聞いていなかった話題が出てきて元旦から激しく憂鬱。夢の内容。中学時代に好きだったバンドのボーカルが参院議員になっていた。そしてその参院議員が、愛しの君のバンドのファンの一部に嫌がらせをされていると言う。嫌がらせをしていないファンから、私が以前参院議員のバンドを好きだったことからことの収拾をつけるよう頼まれ、参院議員にアポを取り、議員会館の喫茶店で待ち合わせるという夢。今、中学時代に好きだったそのバンドへの思い入れは殆どなく、そしてそのバンドのボーカルは元々特に好きではなく、私はギター・セクションが好きだったのになんでボーカルの為に労せねばならないのか。そもそもなんで今好きなバンドのファンがそのボーカルに嫌がらせをするのか。全く以って意味不明。因って、昼食後に昼寝した。内容は覚えていないがイヤな感じの夢だった。gooの国語辞典によると、初夢とは元旦か2日に見る夢のことらしい。今夜に期待。富士と鷹と茄子の描かれた壁のある部屋で愛しの君が、ガウンを脱ぎ捨て裸でアイヤイヤイヤイヤーと踊る夢を熱望。今年から愛しの君と書くのは止めると去年の日記に書いたが、撤回。今更W氏と書くのも却って照れくさいので、前年のままの表記で続行に決定。

 などと書いているときに、プリンタの傍に置いていたオリジンズのストレス解消グッズ、名称失念の手で握ってぐにぐにするボールが……破裂。中から芥子の実のようなものがザザーッと溢れ出てきて驚いた。こんなものが詰まっていたのか。そして薄いゴムの耐久性はよろしくない。気持ちのいいグッズだけれど、もう買わないだろうなあ。オリジンズと言えばコスメ。福袋を毎年出すコスメブランドである。好きではあるが、オリジンズの物をまともに使ったことはない。パーフェクトワールドが滅茶苦茶気になっていた時期があるが、結局馴染み深いイプサのタイムリセットにしてしまったし。イプサ・アユーラ・アナスイ・ポール&ジョー・スティラ辺りが福袋を出してきたら買うだろうが、私の好きなコスメブランドはまず福袋を出さない。詰まらないのが半分、散財しなくて済む安心感が半分。その分、もうすぐ廃盤になるアナのリキッドアイライナーと春のアユーラ新作に突っ込むか。……激しく英国淑女ではない。いや、取り敢えず私が買った本はドイツ式の生活術なので独逸淑女を目指すことになるのだが、どちらにしてもコスメ散財に夢を見出しているようではダメだ。無難にお洋服のセールに……って、年末にあれだけ処分した意味がなくなる。仕方がないので嵩張らないアクセサリや消耗品でもある靴下などで散財するか。長年に渡り染み付いた、散財に楽しみを見出す、という習性は簡単に直せなさそうである。

 1980を年末に観に行く予定だったけれど、yahooにあったレビューの賛否両論を読んで止めた。VまたはDVD化待ち。明日は初詣→アイデン&ティティ鑑賞に出かける予定。けれどもうちから一番近い上映館は渋谷であり、明日は多くのデパートの初売り日であり、行くにあたって新宿も通り……罠がたくさん潜んでいる。うまく掻い潜れるかどうか。買い潜らないよう要注意。茶色いブーツが欲しいとか、カラフルなパンプスが欲しいとか、そんな雑念が明日の初詣で祓えますように。余談。今年出した年賀メールへの返事の中に、そこは確かに突っ込みどころだがその突っ込み方は間違い! と叱咤したくなるようなものがあってちょっとがっかり。昔からピントがずれている相手なのでまあいいっちゃあいいのだが……新年早々脱力。メールを使うようになって年賀状を書く習慣がなくなり、うちに届く年賀状は年々右下がり。今日届いた年賀状の1通に驚くべき相手からのものがあった。ヤフオクで取引した相手。私が落札者側で取引した商品はその人の自作アクセ。なんてマメな人なのだろう。センスのいい物を作る人なのでその人の次回作にひっそりと期待。そして今年は自分でも、売り物にはならなくてもちょっと凝ったヘアピンくらいは作れるようになりたく思う。

BGM/アルバム「黄金の夜明け」

 今年はちゃんと着替えたりメイクをした日は、その記録も残していくことにしたい。特に何も書かれていない日はすっぴん+部屋着=パジャマと思ってもらって結構。冬物のパジャマ、ひとつの上下を除き、45rpmなどのストレッチパンツ+ネルシャツに移行できた。このまま出掛けらるようになって楽チン。

元旦イヴ

2003年12月31日 食生活
 普段よりもかなり早めに夕食にジンギスカンを1時間半かけて食し、その30分後くらいにやっと満腹感を得られた。相変わらず可笑しな体である。夕食を早めにしたのは、年越し蕎麦を食べる為。昨日の日記をうちのに読んでもらい話し合い、いろいろと歩み寄って折衷案を出した次第。うちで蕎麦を作るのは1年半ぶりくらいだろうか。以前、蟲の湧いた蕎麦を湯がいてしまって以来、ずっと蕎麦は避けてきていたのだ。うどんは私が好きではないので作らない。今夜は年越し蕎麦をどうしても作らねばならず、けれども蟲が怖いので生麺を買ってみた。乾麺でない蕎麦をうちで作るのは初めて。果たしてどんな味なのやら。山芋を乗せてとろろ蕎麦にする予定。あんなに食後の年越し蕎麦に拘っていたうちのだが、今、余り食べたくなさそうである。うちのジンギスカンの締めは焼きそばになる。それで相当、満腹になってしまったようだ。でも作る。その後、簡単に御節と雑煮の仕込み開始。その合間にボブvs曙を見たいので入浴は元旦になる。ここ数年、ずっと私の年越しは風呂場だった。今年の汚れは今年のうちに、と昔の掃除洗剤CMのように大晦日に入浴するも、年内に入浴を済ますことができていなかったのだ。今年の汚れは来年落とすよう転向。

 話は変わって生活費。私が貰っている生活費は少ない。と私や私の友人たちは思っている。うちのは十分だと思っている。足りないと主張しベースアップを交渉したところ、環境の近い、同棲・結婚をしている友人たちに生活費を訊いてみろ、と言われた。うちで言う生活費とは、うちのの小遣い・家賃・水道代・プロバイダ料金を除いた額である。3人にリサーチ。皆、最低ラインとして15万と言ってきた。先日の友人が言っていた通り、やはり15〜20が相場らしい。この件の交渉は現在進行中。ベースアップされる・されないに関わらず、今月は足してもらわなければもう無理。現在の残りが既に5000円程度なのだ。年末年始は物入り。今日の夕方の買い物は、今夜の夕食と夜食、そして元旦の食事の分。それだけで8000円弱。普段、2日分でここ迄食費がかかることは流石にない。けれども、御節は品数を作らなければならず、更にメーカの価格設定が高い! なんで卵と魚のすり身と砂糖くらいしか使われていない伊達巻が1000円前後もするのか! ぼられている感が否めない。なのに買ってしまう卵好きな餓鬼舌の持ち主。栗きんとんは諦めた。小さなパックで1000円以上し、半額シールが貼られていても500円以上。高い。豆きんとんならもっと安いのだが、豆きんとんは好きでないので却下。黒豆も好きでないので金時豆に変更。今日、友人と電話で話をしていてこんな話になった。御節料理って美味いか? ふたりとも答えは否。何故、さほど美味しくないものを皆食べたがるのか、激しく疑問である。私は単品だけを見るのではなく、全体として見た場合、御節が嫌いだと断言する。なのに御節を有難がるうちの。譲歩して、私の好きな物だけ出すことに決定。うちに重箱がある訳でもなし、食べたくない物に出す金はない。

 明日の御節メニュー。
・筑前煮
・昆布巻
・数の子
・金時豆
・伊達巻
・スモークサーモンのチーズとハーブの巻物
・紅白なます
・紅白蒲鉾
 そして雑煮。下みっつは紅白の縁起物。サーモンはともかくなますも蒲鉾も好きではないけれど正月だから。あ、どうせ紅白ならエビチリの白葱散らしにでもすればよかった。やや後悔。今度作ろう。やや短めだが、そろそろ年越し蕎麦作りに取り掛からねばならないので、今年の日記は終了。よいお年を。

 タイトルは二ノ宮知子「のだめカンタービレ」の峰と真澄ちゃんの台詞より。

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