友人と電話。メイン・テーマはサンダルについてである。サンダルやミュールを履く際にストッキングは厳禁、というのがこの友人との共通認識である。さて、昨日ネットオークションで落札したツモリのレースアップサンダルが届いた。可愛い。レースアップのリボン幅が広いので、結び難さを懸念していたけれど無用だった。革がとても柔らかく脚によく馴染む。試し履き。幅広甲高の私の足を柔らかい革リボンが包み……至福。アキレス腱のところでリボン結びをしてトータルで見てみると、こりゃいかん。幅広甲高に見事にフィットしてくれたこのサンダル、踵にはフィットしてくれない。具体的に書くと、足の踵からサンダルの足を乗せる部分が1cm程も残って見えているのだ。うー……む。サンダルやミュールを履くにあたり、最も綺麗な踵の位置はサンダル・ミュールの足を乗せる部分の後ろギリギリのライン若しくはやや足の踵がはみ出す位とされている。逆だ。踵ではなくサンダルそのものがはみ出している。どうしたものか。やや競り合った代物。サンダルそのものの見た目は最強に可愛い。甲にも脚にも馴染む。しかし踵部分が大問題。このサンダルを履いて外に出て良いものかどうか。多少のみっともなさが付き纏うのは確実なのだが、そのみっともなさが多なのか少なのか、それが自分では判断できない。因って友人にご意見賜ってみた。友人曰く、履く、そして誰かに指摘されたらやめる、とのこと。指摘される前に判断を仰ぐというのが電話をかけた意図だったのだが、やはり実物を見ていないので何とも言えない、と。尤もだ。この友人は記憶力が良い。この友人以外の友人も大概記憶力が良い。比私だと皆記憶力のいい人間なので当然か。友人が覚えていた私の昔話。と或る靴屋での出来事。どんなタイプの靴を買おうとしていたか迄は覚えていないが、その靴屋に於いて私の足に合う靴が一足も見つからなかったという話。いいな、と思ったものを片っ端から試し履きするも全て幅広甲高な私の足には馴染んでくれない。酷い物だと私の足を拒否しているかのように、爪先迄しか入らなかったりする。そんなこともあり、私はネットオークションで靴に入札する前には、幅広甲高でも大丈夫かを訊くか、自分の足よりもやや大きめの物を選ぶ。この、やや大きめの物を選ぶ、が見事裏目に出たのが今回だ。

 そもそもツモリの靴は華奢な作りの物が多く、私の足には馴染まない。だからデパートなどの靴コーナーで見ても悲しみつつスルー。しかしこのサンダルは欲しく、ちょっと思い切った買い物だった。これが所謂普通の靴なら何ら問題はないのだ。1cm程度の余りなら気にしないか、靴下や中敷で調整が可能だ。ところがサンダルたる物、そのような小細工は一切通用しない。気にしないように気にしつつ履くか、サイズが合わないものと割り切って出品するか半日悩んでも決められず、友人に相談した次第。昨日はもうひとつ、イエナのセレクト物のレースアップシューズが届いた。これはサンダルではなく、スリッポンタイプの靴に麻紐のリボンが付いた物。こちらはジャストサイズだった。逆ならマシだったのに……。私にとって、ツモリの靴が全滅なのはつらい。毎シーズンのように登場する様々なシュウマイシューズは憧れだ。ただただ自分の幅広甲高の足を呪うのみ。近頃はワイズが明記された靴も増えてきた。ワイズとはEとかEEEとかの表示のこと。幅広に関してはEかEEが対応すると経験で解り、また同時に幅広甲高に優しい靴メーカも記憶されてきている為、靴購入時の失敗はかなり減ってきた。と思い自信をつけてきた矢先にコレだ。ツモリの靴、別ラインで構わないから幅広甲高に優しく可愛い靴を出してはくれまいか。服も靴もメーカによって、デザインによってサイズはまちまちだ。私の体型なら基本はMサイズか9号。けれど薄っぺらい上半身にはSサイズや7号が合うこともあり、太ましい下半身にはMや9号だとキツく且つLや11号だと大き過ぎたりする。丈の長さとかは好きなデザインにしてもらっていい。腕を入れる袖ぐりや肩幅やウエストは統一して欲しい。デザイン性の高い服の供給が過多な昨今、もうサイズ表記は余りあてにならなくなってきている気がする。

 少し前、私は小悪魔テイストを渇望していた。そしてなかなかに難しいと割り切ってから、中身は小悪魔、外見はガーリッシュを心掛けるようになった。ところがふと気がつくと、小悪魔らしさへの拘りが減ってきている。いかん。小悪魔よりもガーリッシュよね、という転向ならいいのだが、ガーリッシュに執着し過ぎて小悪魔が後回しになっているのだ。同時にふたつ以上のことができない頭の悪さがこんなところにも……。見回すと私の周りにはガーリッシュテイスト満載の物たちが溢れ、中身はダラだ。これでいいのか、28歳。いい筈がない。特にアイテムが無駄に増えているのがよろしくない。ということで、友人にフリーマーケット出店を持ちかけてみた。この友人も服好きで、見せてもらったことはないが話振りからして、どうも部屋に服塚が幾つもありそうな気配なのだ。因みに私のPC周りに日曜に作られた塚はまだそのままである。片付けたいのだが、収納場所がない。うちのと相談をして、ハンガーラックの購入を決めた。2台目である。届くのが再来週かその次の週。塚はそのとき迄温存される気配。友人には10日頃迄にフリーマーケットの参加不参加を決めて欲しい旨を伝えた。参加の連絡がきたら、それから服の要不要の選別を始めよう。ネットオークション出品の方が高く売れるけれど、今回は数を捌きたいし、その数多の服をいちいちサイジングするのも面倒だし、服についてしまった煙草の匂いへのクレーム処理も面倒だから。その場限りで済むフリーマーケットこそ、喫煙者と非喫煙者が共に納得できるリサイクルの場ではなかろうか。

 以前、ネット掲示板上で服を減らす相談をしたことがある。そのときにもらったアドバイスのひとつが、オークションに出して売れ残った物は捨てる、というもの。これを突き進めた形でフリーマーケットに挑みたい所存。というのも、ネットオークションだと売れ残る理由に最初の値段設定の失敗がある。高過ぎると売れ難い、安過ぎても胡散臭くてやはり売れ難い。1円スタートでも大概の物は相場迄引き上げられるが、もし50点出品して半分がスタート価格の1円で売れ、もう半分が売れ残ったと仮定する。すると出品料の損以外に、出品準備及び発送準備の手間が莫迦莫迦しい。フリーマーケットなら50円100円でも売れなければ、商品を手に取ってもらった上でのことなので納得して処分できよう。1000円で3枚売れれば出店料の元は取れるし、準備も価格設定と1度の荷物運びのみ。……書いていてカネコマダラのような気がしてきたけれど、気にしない。余談。ウニコのカットソーはやはり可愛かった。

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