絶縁後も家訓であった、クレジットカードは所持しない、を私は守っている。クレジットカードを使用しての買い物は借金なのにその感覚が薄れてドツボに嵌る。嵌らない人も多くいるのは承知だが、私は漏れなく嵌る。それを危惧して及び実の父の借金癖での苦労を踏まえて考えた、親が作った家訓だ。親はアレでもこの家訓は尤もだと思っている。うちのはクレジットカードを持っている。訊けば、プロバイダ加入にあたり作った、とか。それは一向に構わないのだけれど、最近一緒に買い物に行くと、カード支払いにすることが多くやや気になっている。一緒に行く買い物を具体的に書けば、私へのプレゼント。勘違いして欲しくないのは、私が無闇に物を強請っているのではなく、単に12月から3月にかけてにイベントが集中しているからだ。12月はクリスマス、1月は私の誕生月、3月にはホワイトデイ。その時期にプレゼントという通常外出費が重なるのでカードを使用してしまうことになる、とうちのは言う。特に高価な物を強請っているつもりはない。基本は、私からうちのへのプレゼントの3倍、である。私がプレゼントする物自体は高価ではないので、高くてもうちのから私へのプレゼントは3万で収まる。3倍返しを基本としているのは贅沢なのだろうか。うちのと付き合う前は、私から相手へのプレゼントの値段がもっともっと低く、それこそ10倍返し20倍返しで受け取っていたので3倍返し基準は、私からうちのへの愛情表現の一種のつもりなのだが。それでもうちのは贅沢だと言う。うちのの基本は等倍返しらしい。そのときに欲しいと思ったものが私からのプレゼントと同額であれば等倍でもいいのだけれど、何故か3倍程度高値の物を欲しいと思ってしまっている自分がいる。親の口癖として、自分で買える値段のプレゼントは要らない、というのがあった。今は大分丸くなり且つ私と名目上絶縁している関係もあって、安価なプレゼントでも喜んでもらえるようにはなったけれど昔は、こんなもの……、とプレゼントした物をあしらわれたこともあった。こんな悪い部分を受け継いでしまっているのか。でも。欲しい物は欲しいんだもん! と中村うさぎのような気持ちもあり、私が強請るプレゼントが法外な値段ではないこともあり、さてはてどうしたものか。
私のことを一言で表せば、非常識、だとうちのは言う。先日この相互プレゼント価格の話をしていたときには、金に関してだけは常識を持ってる、と言ってきた。ということは、3倍返しは非常識ではなさそうだ。このままで良さそうな気がした。大体、冬にイベントが集中しているのは自明なのだからその為に蓄えておけ、と言いたい。その場でこの言葉を飲み込んでしまったのは弱気だったか。家計簿をつけ始めてからは、私の小遣い額を一定させるようになった。そしてその中で冬の各種プレゼント費用を蓄え始めた。できることなら、うちのにもそうして欲しいものである。あ、今思い出した。過去に私からのプレゼントよりも低価格のお返しをホワイトデイにもらったことがあった。確かそのときは雑貨屋のピアスとヘアピン。たまたまプレゼントの買い物に一緒に出かけたときに目に付いて欲しくなり、これがいい、と強請った。そんなこともある。3倍返しに執着している訳ではないのだ。
プレゼントとは離れたお金関連の話。うちのも私も金銭感覚は緩い。しかしその緩さのベクトルは真逆だ。うちのは貸すことに緩く、私は借りることに緩い。付き合い始めの頃、貧窮していた私は当時住んでいたアパートの更新料を払えずに困っていた。付き合い始め故に相手を理解しきっている訳ではなく私は雑談の中で、更新料が払えなくてね〜、と話した。その数日後、うちのはン十万入った銀行の封筒を私に差し出し、これを貸すから払っておいで、と言ってくれた。激しく同様。付き合って数ヶ月も経っていない人間にこんな大金を貸す人間がいるとは! 当然私は遠慮して辞退した。それでも、今余裕あるから大丈夫だよ、と言ってくれて最後には甘えさせてもらった。同棲してからそのお金の出所が発覚。銀行貸付の範囲で借金してくれたお金だったのだ。びっくりした。そして私はその行為が緩いながらも私への愛情表現のひとつであり、ここ迄尽くしてくれるなんて……この人についていこう、と思った。そのお金は未だ完済していない。むしろその後もうちのからン十万の借金をしたり、パチンコで貯金を使い込んでしまったりとの体たらく。働いていた頃には少しだけ返済したけれど、働ける状態にない今、返済の目処は全くついていない。いっそ結納金先もらいだったことしてチャラに、なんて。
今は他者から借金をする行為はない。私の金銭感覚の緩さは諸事情にも関係していたことを知り、それからは箍が外れた一時期を除き自重している。箍が外れてしまった後は、自重だけでなく自身の金銭感覚に警戒していると言っても過言ではない。そんな私の昔からのポリシーとして、各種金融機関からは借金をしない、というのがある。利息が怖いからだ。なら何処から借金するか。友人知人らであった。関わりを持ち続けたい友人には当然返済し終えている。そうでない相手には……余計なことは書くまい。数日前、真逆ベクトルのうちのと軽い言い合いになった。この間書いたうちのの友人にお金を貸してしまった件。友人知人から、汚い言い方だけれども、金を引っ張るコツを心得ている私としては、そのうちのの友人がどういう心境か想像できてしまうのだ。しかも前にはうちのから10万引っ張っている。他者がついつい金を貸したくなってしまう状況説明、というものがある。うちののその友人がこのツボを身につけているように思えてならない。コツも然ることながら、貸してくれる友人知人を見極める嗅覚も必要だ。嗅覚とツボを身につけてしまった者は、何処かで引き返す場所を見つけなければならない。そうでなければどんどん自分の社会・交友範囲を狭めてしまう。私の引き返し地点はPD発症で始めた通院だった。そこで諸事情も発覚し、やっと気付けた。私は過去を省みつつ自重と警戒を続けていく。うちのは……きっとその友人から返済がないと見極められたときに緩さに気付くと思っている。
私のことを一言で表せば、非常識、だとうちのは言う。先日この相互プレゼント価格の話をしていたときには、金に関してだけは常識を持ってる、と言ってきた。ということは、3倍返しは非常識ではなさそうだ。このままで良さそうな気がした。大体、冬にイベントが集中しているのは自明なのだからその為に蓄えておけ、と言いたい。その場でこの言葉を飲み込んでしまったのは弱気だったか。家計簿をつけ始めてからは、私の小遣い額を一定させるようになった。そしてその中で冬の各種プレゼント費用を蓄え始めた。できることなら、うちのにもそうして欲しいものである。あ、今思い出した。過去に私からのプレゼントよりも低価格のお返しをホワイトデイにもらったことがあった。確かそのときは雑貨屋のピアスとヘアピン。たまたまプレゼントの買い物に一緒に出かけたときに目に付いて欲しくなり、これがいい、と強請った。そんなこともある。3倍返しに執着している訳ではないのだ。
プレゼントとは離れたお金関連の話。うちのも私も金銭感覚は緩い。しかしその緩さのベクトルは真逆だ。うちのは貸すことに緩く、私は借りることに緩い。付き合い始めの頃、貧窮していた私は当時住んでいたアパートの更新料を払えずに困っていた。付き合い始め故に相手を理解しきっている訳ではなく私は雑談の中で、更新料が払えなくてね〜、と話した。その数日後、うちのはン十万入った銀行の封筒を私に差し出し、これを貸すから払っておいで、と言ってくれた。激しく同様。付き合って数ヶ月も経っていない人間にこんな大金を貸す人間がいるとは! 当然私は遠慮して辞退した。それでも、今余裕あるから大丈夫だよ、と言ってくれて最後には甘えさせてもらった。同棲してからそのお金の出所が発覚。銀行貸付の範囲で借金してくれたお金だったのだ。びっくりした。そして私はその行為が緩いながらも私への愛情表現のひとつであり、ここ迄尽くしてくれるなんて……この人についていこう、と思った。そのお金は未だ完済していない。むしろその後もうちのからン十万の借金をしたり、パチンコで貯金を使い込んでしまったりとの体たらく。働いていた頃には少しだけ返済したけれど、働ける状態にない今、返済の目処は全くついていない。いっそ結納金先もらいだったことしてチャラに、なんて。
今は他者から借金をする行為はない。私の金銭感覚の緩さは諸事情にも関係していたことを知り、それからは箍が外れた一時期を除き自重している。箍が外れてしまった後は、自重だけでなく自身の金銭感覚に警戒していると言っても過言ではない。そんな私の昔からのポリシーとして、各種金融機関からは借金をしない、というのがある。利息が怖いからだ。なら何処から借金するか。友人知人らであった。関わりを持ち続けたい友人には当然返済し終えている。そうでない相手には……余計なことは書くまい。数日前、真逆ベクトルのうちのと軽い言い合いになった。この間書いたうちのの友人にお金を貸してしまった件。友人知人から、汚い言い方だけれども、金を引っ張るコツを心得ている私としては、そのうちのの友人がどういう心境か想像できてしまうのだ。しかも前にはうちのから10万引っ張っている。他者がついつい金を貸したくなってしまう状況説明、というものがある。うちののその友人がこのツボを身につけているように思えてならない。コツも然ることながら、貸してくれる友人知人を見極める嗅覚も必要だ。嗅覚とツボを身につけてしまった者は、何処かで引き返す場所を見つけなければならない。そうでなければどんどん自分の社会・交友範囲を狭めてしまう。私の引き返し地点はPD発症で始めた通院だった。そこで諸事情も発覚し、やっと気付けた。私は過去を省みつつ自重と警戒を続けていく。うちのは……きっとその友人から返済がないと見極められたときに緩さに気付くと思っている。
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