現在3月19日。
珍しく昨日はうちのからお褒めの言葉を頂戴した。ひとつは、夕飯が美味しかったこと。もうひとつは、頼まれていなかったのにサッカーの録画をしておいたこと。特に後者に関しては、私にしては気が利いていたらしい。しかしうちのはその録画を観終えることなく床に就いた。というのも、一昨日へべれけに酔って帰宅し、丸1日経ってもアルコールが抜けていなかったからだ。昨日の朝、私が起床したのは午前9時半。その時点でうちのはまだ家で寝ていた。その姿が尋常ではなかった。前夜、私は2時前に眠剤を投入して寝ており、就寝後にうちのが帰宅したことに気付いていなかった。うちのも何時に帰宅したかすら記憶にないらしい。そして寝ていた姿。通常なら、酔って帰ってきてもパジャマに着替えて布団に入るうちのが、床で下着姿のまま寝ていた。私が起床後にトイレに行こうとすると、そこ彼処に前日着ていた衣類が散乱しており、極めつけにトイレの床に眼鏡が蔓を畳まぬままで落ちていた。うちのはアルコールに特別強い訳ではないけれど、かといって弱いという程でもない。一体どれだけ呑んできたことやら。その夜に呑みに行った相手は勤務先の社長。社長もうちのと同じくへべれけになったらしく、前夜のことは殆ど記憶になかったとか。元々その日の呑みを誘ってきたのは社長であり、用件は新会社設立に伴ううちのの退社撤回を求めるものだった。うちのは5月に退社することに、今現在決定している。そして自分が不利になることがないように策を巡らし、株価を高めている。その手腕たるもの、毎晩のように社内の動きを聞いている私からしたら非常に面倒臭そうな技だ。
常日頃、うちのが会社での動向を私に語り終えると、私はこのように問う。それは何処の生徒会の話? または、それはどこの学校の話? とにかく、私が経験しそれに基づいて思い描く、会社、という存在からかけ離れていると感じる程に幼稚な者が多く、それらが皆これまた幼稚な策略で以ってくだらない権力争いを行っている。うちのは、そんな会社に見切りをつけて退社を決意した。私は贅沢な生活を望みはせず、常に最低限の生活ができればいいというスタンスなので、それさえ保たれればうちのがどんな仕事をしようと構わない。年俸に固執して泊まりや休日出勤を当然として予定を組む会社にしがみつき、ストレスを溜めたり身体に不調を兆すうちのを見る方が余程つらい。それにうちのの見解によると、今の会社はもって3〜5年で倒産するだろうとのこと。更にうちのの退社が決定してから、現在勤めている会社の売上が格段に下がることが判明してきた。うちのは仕事上の評価が高く、退社に伴い発注をやめるという取引先が幾つか現れてきているのだ。だから社長はどうにかうちのを引き止めようとしている。無駄なのに。そしてそれらのうちのを信頼してこれ迄発注してきていた取引先の仕事を引っ張ってくるという条件付で、うちのの転職先に幾つかの会社が名乗りを挙げてきている。その条件も良いもので、殆どうちのが独立する為の礎でしかないような形での受け入れだ。単純に、うちのの社会的評価の高さが伺えて私は嬉しい。果たしてうちのはどの会社に転職するのか、または独立をするのか。なんにしても私自身はうちのの仕事を手伝うことはできないので、ただただ見守るだけである。
中学生レベルの権力争いの話は聞いていていつも面白くて笑いを禁じえない。何でも上に報告するスパイもどきの犬がいたり、すぐにバレる嘘をついて他者を貶めようとしたり。これは大会社の話ではなく、たかだか30〜40人規模の会社の話だ。人数からして1学級と差はない。話を聞くたびに、全員収集して学級会を開けばいいのに、と思ってしまう。人が多く集まれば集まる程に事態を纏めるのは難しくなる。学生時代を思い出しても、40人程度の中で常にグループが自然と発生して、グループ同士の張り合いや諍いはあった。しかしそういった争いにはまず経済的利害は発生せず、基本的に心情に基づくものである。けれど会社は利益を出すことを第一目標としており、個人レベルの心情で社内を引っ掻き回すような行為は、その第一目標に反することではなかろうか。会社は仲良しグループの集まりではない。極論で言ってしまえば、皆慇懃無礼に振舞っていて諍いをなくしてしまった方が仕事はスムーズにはかどるように思う。今日は打ち合わせばかりで仕事にならなかった。うちのが3日に1度は言う言葉だ。この打ち合わせというのが曲者で、取引先との打ち合わせなどではなく派閥争いに伴う人事的打診が主だという。くだらん。実にくだらん。うちのの同僚は或る雑誌で、良い上司・悪い上司、という特集を読んでから個人的感情を排除してとことん悪い上司の条件を満たすように振舞っているらしい。上層部を除き、中間管理職以下の人間が派閥争いにどれだけうんざりしているかが垣間見えるエピソードだ。うちのはその人のようには振舞えないと言う。部下のことはやはり心配だ、責任を持って接したい、と。美点だとも思うけれど損な性分だとも思う。
何故こんな話を日記に書くのか。それはうちのが書けと言ったからだ。どうも社内の争いを楽しめる余裕が出てきたらしく、且つ不況とは思えないくらいに転職先に困ることなく引く手数多な状況が嬉しいらしい。別に書けと言われたから書いたという訳ではない。本当なら今日の日記には「白い巨塔」最終回の感想を書く予定だったのだ。なのに……とんだ不覚。20時頃、急に睡魔に襲われて22時に目覚ましをセットして転寝をしてしまったが最後、気付いたら日付も変わって1時になっていた。うちのが帰宅していたことにも気付かず、目覚めた私の目に入ってきたのは入浴を済ませたうちのの姿だったのだ。物凄い勢いで寝ていたようで、起こすのも憚られたとか。因って最終回を観そびれてしまった。救いはうちのがインスタント物で夕食を済ませる前に目が覚めたことで、どうにか自信作のラムカレーを食卓に出せたことである。最終回の内容は、夕食後に某巨大掲示板の中の幾つかの該当スレで把握した。それでも観たかった……。実はこの作品を初めて観たのは前回である。その1回で嵌ってしまった。こんなに引き込まれるドラマが半年前から放映されていたとは。1回観て、フジテレビのサイトに行って第1話からのストーリーを追った。PCに依存するようになってから、私はテレビというメディアからかなり離れてしまった。そのことをこれ程迄に残念に思ったのは先週だ。DVDボックスを買おうとは思わない。早めの再放送を望む。
珍しく昨日はうちのからお褒めの言葉を頂戴した。ひとつは、夕飯が美味しかったこと。もうひとつは、頼まれていなかったのにサッカーの録画をしておいたこと。特に後者に関しては、私にしては気が利いていたらしい。しかしうちのはその録画を観終えることなく床に就いた。というのも、一昨日へべれけに酔って帰宅し、丸1日経ってもアルコールが抜けていなかったからだ。昨日の朝、私が起床したのは午前9時半。その時点でうちのはまだ家で寝ていた。その姿が尋常ではなかった。前夜、私は2時前に眠剤を投入して寝ており、就寝後にうちのが帰宅したことに気付いていなかった。うちのも何時に帰宅したかすら記憶にないらしい。そして寝ていた姿。通常なら、酔って帰ってきてもパジャマに着替えて布団に入るうちのが、床で下着姿のまま寝ていた。私が起床後にトイレに行こうとすると、そこ彼処に前日着ていた衣類が散乱しており、極めつけにトイレの床に眼鏡が蔓を畳まぬままで落ちていた。うちのはアルコールに特別強い訳ではないけれど、かといって弱いという程でもない。一体どれだけ呑んできたことやら。その夜に呑みに行った相手は勤務先の社長。社長もうちのと同じくへべれけになったらしく、前夜のことは殆ど記憶になかったとか。元々その日の呑みを誘ってきたのは社長であり、用件は新会社設立に伴ううちのの退社撤回を求めるものだった。うちのは5月に退社することに、今現在決定している。そして自分が不利になることがないように策を巡らし、株価を高めている。その手腕たるもの、毎晩のように社内の動きを聞いている私からしたら非常に面倒臭そうな技だ。
常日頃、うちのが会社での動向を私に語り終えると、私はこのように問う。それは何処の生徒会の話? または、それはどこの学校の話? とにかく、私が経験しそれに基づいて思い描く、会社、という存在からかけ離れていると感じる程に幼稚な者が多く、それらが皆これまた幼稚な策略で以ってくだらない権力争いを行っている。うちのは、そんな会社に見切りをつけて退社を決意した。私は贅沢な生活を望みはせず、常に最低限の生活ができればいいというスタンスなので、それさえ保たれればうちのがどんな仕事をしようと構わない。年俸に固執して泊まりや休日出勤を当然として予定を組む会社にしがみつき、ストレスを溜めたり身体に不調を兆すうちのを見る方が余程つらい。それにうちのの見解によると、今の会社はもって3〜5年で倒産するだろうとのこと。更にうちのの退社が決定してから、現在勤めている会社の売上が格段に下がることが判明してきた。うちのは仕事上の評価が高く、退社に伴い発注をやめるという取引先が幾つか現れてきているのだ。だから社長はどうにかうちのを引き止めようとしている。無駄なのに。そしてそれらのうちのを信頼してこれ迄発注してきていた取引先の仕事を引っ張ってくるという条件付で、うちのの転職先に幾つかの会社が名乗りを挙げてきている。その条件も良いもので、殆どうちのが独立する為の礎でしかないような形での受け入れだ。単純に、うちのの社会的評価の高さが伺えて私は嬉しい。果たしてうちのはどの会社に転職するのか、または独立をするのか。なんにしても私自身はうちのの仕事を手伝うことはできないので、ただただ見守るだけである。
中学生レベルの権力争いの話は聞いていていつも面白くて笑いを禁じえない。何でも上に報告するスパイもどきの犬がいたり、すぐにバレる嘘をついて他者を貶めようとしたり。これは大会社の話ではなく、たかだか30〜40人規模の会社の話だ。人数からして1学級と差はない。話を聞くたびに、全員収集して学級会を開けばいいのに、と思ってしまう。人が多く集まれば集まる程に事態を纏めるのは難しくなる。学生時代を思い出しても、40人程度の中で常にグループが自然と発生して、グループ同士の張り合いや諍いはあった。しかしそういった争いにはまず経済的利害は発生せず、基本的に心情に基づくものである。けれど会社は利益を出すことを第一目標としており、個人レベルの心情で社内を引っ掻き回すような行為は、その第一目標に反することではなかろうか。会社は仲良しグループの集まりではない。極論で言ってしまえば、皆慇懃無礼に振舞っていて諍いをなくしてしまった方が仕事はスムーズにはかどるように思う。今日は打ち合わせばかりで仕事にならなかった。うちのが3日に1度は言う言葉だ。この打ち合わせというのが曲者で、取引先との打ち合わせなどではなく派閥争いに伴う人事的打診が主だという。くだらん。実にくだらん。うちのの同僚は或る雑誌で、良い上司・悪い上司、という特集を読んでから個人的感情を排除してとことん悪い上司の条件を満たすように振舞っているらしい。上層部を除き、中間管理職以下の人間が派閥争いにどれだけうんざりしているかが垣間見えるエピソードだ。うちのはその人のようには振舞えないと言う。部下のことはやはり心配だ、責任を持って接したい、と。美点だとも思うけれど損な性分だとも思う。
何故こんな話を日記に書くのか。それはうちのが書けと言ったからだ。どうも社内の争いを楽しめる余裕が出てきたらしく、且つ不況とは思えないくらいに転職先に困ることなく引く手数多な状況が嬉しいらしい。別に書けと言われたから書いたという訳ではない。本当なら今日の日記には「白い巨塔」最終回の感想を書く予定だったのだ。なのに……とんだ不覚。20時頃、急に睡魔に襲われて22時に目覚ましをセットして転寝をしてしまったが最後、気付いたら日付も変わって1時になっていた。うちのが帰宅していたことにも気付かず、目覚めた私の目に入ってきたのは入浴を済ませたうちのの姿だったのだ。物凄い勢いで寝ていたようで、起こすのも憚られたとか。因って最終回を観そびれてしまった。救いはうちのがインスタント物で夕食を済ませる前に目が覚めたことで、どうにか自信作のラムカレーを食卓に出せたことである。最終回の内容は、夕食後に某巨大掲示板の中の幾つかの該当スレで把握した。それでも観たかった……。実はこの作品を初めて観たのは前回である。その1回で嵌ってしまった。こんなに引き込まれるドラマが半年前から放映されていたとは。1回観て、フジテレビのサイトに行って第1話からのストーリーを追った。PCに依存するようになってから、私はテレビというメディアからかなり離れてしまった。そのことをこれ程迄に残念に思ったのは先週だ。DVDボックスを買おうとは思わない。早めの再放送を望む。
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