以前、入浴等に関して固執的完璧主義だと書いた。それは他の面でも発揮されている。きっと固執的完璧主義なのは悪癖なのだろう。他者に良くないと指摘されるからだ。自分自身は悪癖とは思ってはいないが、手間と金がかかるのが難だとは思っている。入浴の話は手間の一例だ。この固執的完璧主義は0か100かの発想であり、諸事情の症状のひとつだ。パチ屋へ行き、当たると閉店迄粘り尽くして確変保障分まで貰い、当たらなければ帰りの燃料が無くなる迄粘る。粘ると書くと粘り強い長所のようだが少なくとも博打に関しては明らかに短所だ。意地汚く且つ先が見えていない。だから徒歩で行ける範囲のパチ屋にしか行かない。最寄り駅近辺にはパチ屋が一軒も存在しないので二駅先の繁華街迄行く。二駅の範囲は散歩に良い距離だ。と、そんな話が書きたいのではない。固執的完璧主義の話を書こうとしているのであり、18・19日付の日記の続きが書きたいのだ。

 恐らく私はメイクブラシを他者よりも多く所有していると思う。大半が白鳳堂・竹田ブラシの製品であり、通販では無く展示会や取扱店で手に取りつつ選んだ愛用品の数々だ。多く所有しているのは悪いことではないと思っているが、問題がない訳ではない。例えば竹田の広範囲用馬毛シャドウブラシ、全く同じ物が5本。白鳳堂Kシリーズの灰リスチークブラシ、全く同じ物が2本。白鳳堂の玉毛狭範囲シャドウブラシ、全く同じ物が3本。色系統別に使い分けるつもりで同一商品の複数購入をした。無意味……。白鳳堂・竹田ブラシ共に良質な商品を比較的低価格でユーザに提供する良心的な筆屋である。だから愛用している。しかしここ迄良質でなくとも良いのにと贅沢にも思ってしまう。無駄遣いをしてしまった気がしてならない。良質なメイクブラシは一生物とも言われるが、決して一生物ではない。ブラシの寿命は精々10年くらいか。しかも使われずに収納されているブラシは劣化の一途を辿るので7年後には使い物にならなくなっている可能性もある。もう解るだろう。私は各ブラシ、1本しか使用していないのだ。色別に購入する必要性がない程にこれらのブラシは優秀だったのである。質の良いブラシは手の甲やティッシュの上で丁寧に叩けば、使われたパウダーの殆どが落ちる。なので次に別系統の色のパウダーに使おうとも色が濁らないのだ。従って意識的に定期的に無駄に、ブラシ収納ケースからその日に使うメイク用品収納バニティへと交換をする。1本1本は安価でも、ある程度の本数のブラシを買うに金もかかった。そして現在は無駄な手間がかかっている。莫迦だった。けれど、まず1本買って試して……と云うことができないのだ。固執的完璧主義者だから。どんな物でもひとつしか所有していない自分に我慢がならない。

 服飾小物に興味を持ち始め、1ヶ月でベルトを10本以上買った。それ迄は1本も持っていなかったにも関わらずである。友人に阿呆かと言われた。阿呆である。他者が使わないようなアイテムが好きだ。数ヶ月前にループタイを2本買った。阿呆だと言われた。尤もだ。しかも買ってからまだ一度も使っていないときたものだ。阿呆、ここに極まれり。スカーフも然り。一度に3枚購入し、その後2枚購入したものの未だどれも1度も日の目を見ていない。上記ベルトも半分以上は未使用だ。アオザイも2着購入し今も増殖している。ドクターマーチンのブーツもチェリーレッドの8ホールを1足購入してすぐに黒の10ホールを買い足した。因みにドクターマーチンのブーツは可愛いが履き難い。パトリックのスニーカーもうちのに1足プレゼントして貰い、色違いをもう1足自分で買った。こちらは履き易くて良い。今年の流行アイテムのひとつ、アームウォーマーも一気に6組購入。言うまでもなく未使用だ。こうも未使用品が多いのは私が入浴しない限り基本的に着替えない人間だからであり、その入浴そのものの回数が他者よりも格段に少ないからだ。

 衣類等の購入の場の多くはフリーマーケットやネットオークションである。定価で購入する物はデパコスくらいか。私の依存癖は現在衣類及び服飾小物期の真っ只中であり、ネットオークションを多用している。少し前、手作りアクセサリを購入した。チョーカーとピアスのセットである。出品者と少し仲良くなったので同デザインのブレスも作ってもらった。とても可愛くて気に入っている。同デザイン別アイテムを分けて出品する者も勿論いる。私はそれが気に入ったら両方落札しなければ気が済まない。先日もアナスイのスーツをジャケットとスカートで分けて出品されているのを見つけた。当然両方落札させてもらった。片方しか落札出来ていなかったらと思うと怖ろしい。実際にスカート落札後、ジャケット落札迄の時間に予期不安が起きた。以前、ヒステリックグラマーのジャケットとスカートが別々に出品されていたことがあった。これもスカートが先に終了時間を迎える出品だった。スカートは無事落札。当時、私のPCは低スペックのノートだった。私は前以っての入札はしないスナイプ入札派である。ジャケット終了時間が近付き、後は入札ボタンをクリックするだけという瞬間、PCがフリーズした。通常、ネットオークションではまず出品者から落札者にメールで連絡を取る。このときは再起動直後、落札者である私から出品者にメールを出した。フリーズしてスナイプに失敗したことを書き、どうにかジャケットも譲って欲しい旨の交渉である。出品物に入札する者はその商品が欲しくて入札するのである。眠剤で朦朧として無意識に……といった特例は別として。そしてそのジャケット落札者はジャケットだけが欲しかったまともな人だったらしい。私の交渉が失敗に終わったのは当然である。しかし諦め切れなかった。なので同一物が出品されるまで毎日チェックした。数日後に見つかり、しかも即決価格の設定がされていたのは救いだった。予算の倍かかったが。まあそのジャケットは今も愛用しているので元は取れたか。スカートは丈が合わなかったために処分してしまった。矛盾しているようだが一旦はセットで所有できていたので良いのである。その一旦が大切なのだ。理解不能な他者もいる感情だろう。

 私が着替えない着道楽であることはこれ迄に書いた。うちの曰く、お前はユニクロのフリースとパジャマがあればそれで良い、とのこと。良くない。そして着替えない着道楽のクローゼットは既に埋め尽くされどんどん部屋を狭くする一方である。私は狭くても平気だ。うちのは平気ではないらしい。毎日のように衣類の処分を要求されている。仕方がないので先日整理する振りだけでもしようと思ったら、振りではなく本当に小物も含め100点以上の不要物が発掘された。考え方を改めたからである。

 10日付に続く。

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